(イメージ:看中国/Vision Times Japan)

 ポンペオ米国務長官は10月6日、東京で開催されだ「クアッド(QUAD)会議」に出席し、米国、日本、オーストラリア、インドの4カ国外相会談で、インド太平洋地域の安全保障問題を協議する予定だ。ポンペオ氏の出席は「中国孤立」という意味合いが重要だという見方がある。

 シャングリ・ラダイアログフォーラムの元研究員であり、現在はシンガポールの戦略コンサルティング会社のディレクターを務めるアレクサンダー・ニール氏は、ボイス・オブ・アメリカのインタビューで、「クアッド会議」のメンバー国は中国の武力脅威と南シナ海での緊張の高まりにより、民主主義国家の共通のビジョンを展開していると述べた。また、ポンペオ氏の東京訪問が、北朝鮮以外に中国の(アジア太平洋地域における)同盟の欠如を強調する意義があるという。

 ニール氏は、「ロシアとパキスタンはどちらも中国と良好な関係にあるが、まだ安全保障同盟国ではない。そのため、ポンペオ氏は国際社会に、中国は国連安全保障理事会のメンバーであるが、『孤立し、友人のいない』状況を強化している」と述べた。

 今年、中国とインドの国境紛争によって、インドも米国に近づき始めた。したがって、ニール氏はクアッド会議で、ポンペオ氏がインドとどのように連携をとるのかが注目に値すると述べた。

 クアッド会議に対する中国の反応については、ニール氏によると、中国はおそらく強く反発し、米国が中国を包囲して弾圧するという冷戦思考だと決め付けるだろう。しかし、中印紛争によって中国の主張の正当化が困難だろう。なぜなら、クアッド会議の焦点は、アジア太平洋地域における中国からの武力脅威である。特に、中国はここ1年でますます攻撃的な外交と軍事的威喝を行っており、ロシアを除くほとんどの近隣諸国を怒らせてきたと語った。

 しかし、ニール氏はまた、クアッド会議は中国共産党のレッドラインを探るためであり、戦争宣言することだけを目的としているわけではないと述べた。中国共産党の最大のレッドラインは台湾である。これはすでに中国共産党の章程と、人民代表大会で可決された反国家分裂法に記載されているのだ。

(翻訳・北条)