米移民局は先週金曜日、共産党または他のすべての全体主義体制のメンバーや関係者が米国に帰化することを禁止する通達を出した。アナリストによると、この新規定は中国の一般国民にあまり影響を与えないが、中国共産党の幹部には大きな影響を与えるだろうという。
中国共産党党員の渡米が厳格化され、さらには中止されることを受けて、北京文史学者の魏氏は10月5日、自由アジア放送のインタビューで、中国共産党党員の大多数は今後渡米できなくなることを懸念していると述べた。「ほぼすべての党員はこのニュースに非常にショックを受けるだろう、中国共産党には9000万人の党員がいて、アメリカの新しい政令はこれらの人々にとって非常に深刻な問題である」
北京の学者宋恵氏は、米国の政策はより大きな象徴的、抑止効果があるとし、若者への警告であると述べた。「この新しい政令は、将来的に米国で技術的、学問的に発展する予定の若者が、自分の将来のために中国共産党に入党しないことを選ぶだろう」
1993年に中国共産党に入党し、今年3月に脱党を表明した退役軍人の毛さんによると、米政府の政策は中国共産党の高層に大きな影響を与えていると指摘した。「中国人の中で、中上層部の党員の親戚たちが米国にいるため、影響を受けるだろう。普通の党員は私と同じように、アメリカに行く機会さえないのだ」
米政府は前世紀から共産党員の米国入国を厳しく規制してきたが、これまでの良好な米中関係を背景に入国制限を緩和していた。
公的データによると、中国共産党は9000万人以上の共産党員と8000万人以上の共産青年団員を擁していると主張している。現在イギリスに亡命中の香港政治家の羅冠聡氏は10月3日にフェイスブックの投稿で、今回の禁止令は共産党員だけでなく、共産党を支援する華僑会などの共産党系・関連団体のメンバーも含め、幅広い人たちを対象としていると述べた。
香港の『動向』誌は2012年に、中国共産党中央委員会委員の9割の親族が海外移住したという共産党内部の統計を引用した。公式の情報によると、海外に移住した中国人の多くは、外国籍を取得した後も中国の国籍を保持しており、中国国内の福利厚生と年金を同時に享受する人が、約800万人に上ると推定されている。
(翻訳・藍彧)