海南省海口市にある海航集団本部の建物(イメージ:Wikimedia Commons / Baycrest / CC BY-SA

 元ホワイトハウス首席戦略官のスティーブン・バノン氏が司会を務める番組「作戦ルーム(War Room)」は最近、中国共産党打倒を訴える中国の実業家郭文貴氏をインタビューした。郭文貴氏は「中国共産党はソーシャルメディアを武器の第一選択肢としており、さらに安邦保険集団(Anbang Insurance Group)と海航集団(HNAグループ)を利用して、米国の主流メディアを大規模に買収しようとしている」と中国共産党の米国浸透戦略について言及した。

 9月19日の「War Room」でバノン氏の「今日、世界には、核兵器、軍隊、飛行機などさまざまな武器がある中、中国共産党はなぜソーシャルメディアを武器の第一選択肢として選んだのか」という質問に対し、郭文貴氏は次のように答えた。「武漢肺炎の流行が始まったばかりの頃には、ソーシャルメディアでこのウイルスについて言及されることはなかった。当時、YouTubeやツイッター、フェイスブックなどを通じてこの情報を流してみると、すぐにソーシャルメディアにブロックされた。2年前には、海航集団やTikTok、WeChatに関する内容があれば、ブロックされた。3年前、海航集団の内幕や中共の藍金黄計画(BGY計画)、3F計画を話すとブロックされた。中共の主な目的は、米国を混乱させ、崩壊させることだ。私のツイッターやフェイスブックも一時的にアカウント閉鎖に追い込まれ、YouTubeの生中継が中断されたことがある。閻麗夢博士のアカウントがブロックされたりもしている。」

 郭文貴氏は「中国共産党は嘘を流すだけでなく、ソーシャルメディアを利用して真実情報をブロックしている。米国人の仕事の機会を盗み、経済を破壊させており、米国から援助を受けながら、金銭、テクノロジー、ソーシャルメディア、プロパガンダなどの5大武器を使って米国社会に浸透してきた」と指摘した。

 バノン氏は「TikTokとWeChatやその他の中国アプリケーションは、中国人をコントロールしているだけでなく、アメリカ人のプライバシーデータを盗むためにも利用されているため、米国人はどのようにしてその危害を意識することができるか」と問いかけた。

 郭文貴氏は「TikTokとWeChatは、中国共産党が米国の国防や科学技術などの情報を盗むのを助け、情報超限戦(Information Warfare)を発動している。ズーム(Zoom)と百度も、ワシントンDCの政治家を説得するために毎年莫大なお金を使っている。百度は、TikTokとWeChatよりも危険であり、米政府はすべての中国共産党のアプリケーションとソフトウェアをブロックすべきである」と話した。

 郭文貴氏はまた、安邦保険集団と海航集団が米国の主流メディアを大規模に買収しようとした内幕を暴露した。安邦保険集団の元会長兼最高経営責任者呉小暉との2016年の最後の通話で、米FOXニュースを買収し、CNNを買収する計画があったことを明らかにした。ツイッターやYouTubeなど、すべての米国のソーシャルメディアを掌握し、CNNやFOXニュースなどの主流メディアをも掌握しようとしているのだ。

 郭文貴氏によると、海航集団の陳峰董事長は2016年に、ニューヨーク・タイムズ、CNN、FOXテレビ、フォーブスなどの米国の主流メディアを、3年から5年以内にすべて買収すると述べた。安邦保険集団と海航集団には中国共産党軍のバックグラウンドがあり、数十億ドルに及ぶマネーロンダリングを行い、米官僚に賄賂を提供している。

(看中国記者・聞天清/翻訳・柳生和樹)