中華民国陸軍の軍事演習(イメージ:中華民国陸軍司令部YouTube動画のスクリーンショット)

 台湾軍事専門家の遊昇勲氏はこのほど、台湾ニュースチャンネル三立新聞局で、「中国側が把握している台湾軍の情報と実際の状況にギャップがある」と述べた。中国軍は台湾攻撃のシミュレーションを「朱日和」基地で行っている。台湾軍の戦術や編成を複製した仮想敵である「藍軍旅」を設け、中国五大軍区の部隊とそれぞれ対抗させたが、「藍軍旅」に対抗した過去数年間の戦績は「6勝6引き分け48敗」だったことが明らかになった。

 これに対し、中国の公式メディア「環球時報」は、「藍軍旅」は台湾軍の軍事戦術や編成の複製ではないと説明した。軍事演習「2014・朱日和」において、「藍軍旅」を三つの異なる軍隊、四つの異なる陣地に配置した。報道では、台湾陸軍の主要兵器システムは性能において中国軍より大きく劣っているとし、遊昇勲氏の発言は「井底の蛙」であるという。

 台湾野党の鄭運鵬氏は、中国軍は常に軍事の費用や規模、武器を秘密にしているため、台湾攻撃における同シミュレーションの信憑性は低いと考えている。台湾は依然として厳密に敵を予測する必要がある。中国軍の48敗で満足するのではなく、6勝がどのように勝ったかを分析する必要があるという。

 鄭運鵬氏は「自衛の決意がより重要である 」と強調し、中国がいかに台湾を攻略するかを防ぐべきだと主張した。「中国軍は遠隔操縦機を力の誇示としているが、台湾の国防はこんな大げさなことはしない、全ては全力でやっている」と述べた。

(翻訳・藍彧)