中米貿易摩擦の起因は中米二国間貿易のアンバランスであると表的に見えるが、知的財産権の窃盗問題等、実は貿易摩擦の闇に根深い原因が隠れ、経済、政治、制度乗での6つの根深い原因が含まれている。

環境を犠牲し、経済の発展を促進
    中国は自然環境を犠牲し、子々孫々の生存の道を断たれた一方、GDPの急成長を引き換え、2010年、日本を超え米国に次ぐ世界第2位になった。中国政府2016年1月「地下水動態月報」によると、全国の地下水は一般的には「水質不良」であり、80.2%を飲用できないと掲示した。環境汚染による、中国大陸にがん新規患者は毎年約350万例、死亡者は約250万人、「がんの村」と呼ばれる村は年々増えていく、「がんの県」さえも現れてきた。中国公式「2012年中国がん登録年報」の発表による、中国では毎日がん新規患者8550人、6分間毎に1人はがんと確診される。世界に誇る急成長した鮮やかなGDPであるが、その裏には、環境汚染、労働者保護、未成年就労、医療保険、社会福祉等の多くの問題が隠れている。

国家資本と企業競争
    「金融時報」の報道による、米国は「中国非市場経済地位(2017)」を発表し、北京主導体制、技術アップグレードを含む目標の実現を責めた。李克強総理は2015年に「中国製造2025」の戦略計画を提出し、2025年まで中国を製造強国に変身させ、2035年までドイツや日本を超え、中国製は「品質優先」とさせる。但し、「中国製造2025」の要害は北京が全国の資本を使用し、米国の個別企業との競争を行うことである。

技術の窃盗さえも驚天動地
    米国は中国技術産業の発展政策が自国の知的財産権への損失をもたらす恐れがあると心配した。2018年3月、「すげぇ!我が国」という民族主義プロモーションフィルムが登場し、中国の強さを自慢する内容以外、どうやって他国の技術を盗んできたか、その技術を自国の模倣技術に変身し、技術の窃盗さえも驚天動地だった。米国がZTE(中興通訊)を制裁してから、このプロモーションフィルム上映1ヶ月半後、急に放送を禁止された。それは他国の技術を盗み、自己申告の証だった。
    CNBC(Consumer News and Business Channel)今年4月25日の報道によると、カリフォルニア州に本社のある保護メガネ製造会社ポールソン(Paulson Manufacturing Corporation)は製造現場作業員や消防員用の保護メガネと保護カバーを生産する。同社のCEOポールソン氏が、中国で開催される展示会で、自社が複製されたことを初めて見た。「彼らはわが社の名さえも盗用し、我々のウェブサイトで調べれるすべての製品を模倣し、ポールソン会社の製品として中国で販売している」と語った。ポールソン氏がこれは窃盗行為だと思われ、同社に巨額な損失をもたらした。

世界貿易への誓約を守らず
    中国が2001年11月に世界貿易機関(WTO)に加入して以来、約17年間を経った。だが、加入当時の諸々誓約、真に守るのは非常に少なく、これは米国より中国に貿易戦争を起こす主な原因である。
下記は世界貿易機関に加入する当時に承諾した守っていない諸々誓約:
市場への立ち入り許可は、技術移転を条件として使用しないこと
政府購買協議(GPA)に加入すること
国家企業(SOE)は商業の立場に基づき購買を行うこと
国家企業の市場シェアを徐々に削減すること
外資銀行は国民待遇を受けること
海外生産メーカに通信市場を開放すること
海外映画は国内での上映自由化
輸出補助金を大幅に削減すること
知的財産権への侵害を大幅に削減すること
「技術的な貿易障壁協議」を遵守し、技術標準を操縦せず、ワシントン・コンセンサスによる定義された目標への発展等々。

米国での貧富差の激化
    グローバリゼーションは資本家が人件費の更なる安い中国人を雇用し、お財布をパンパンにした一方、大量な米国人は仕事のチャンスを失ってしまった。これによってもたらしてきたのは、米国での貧富差の拡大及びブルカラー階層の貧乏、中産階層が消えている、社会的な地層間の矛盾は発酵し続け、米国経済の消費力がだんだん少なくなっていくことだ。よって、米国政府は対外貿易政策の調整を通し、所得分配の仕組みを変え、国民を幸せにさせることを期待した。

トランプ政権
    トランプ氏が大統領を就任して以来、「タカ派」が重用されていた。国家経済会議委員長のゲイリー・コーン氏(Gary Cohn)を含める米国政府の「ハト派」が相次いで離職し、元国務長官レックス・ティラーソン氏(Rex Tillerson)も解雇された。
    トランプ政権は、中国が過去に北京で使用されていたいくつの大きなオーダーを発注し、一時的な解決策を満足せず、根本的な構造改革を行うことを望んでいる。

(翻訳・清水小桐)