中国内モンゴル自治区で起きた中国共産党の強制的な「漢化教育」により、一人のモンゴル人女性が自らの命を絶った。
報道によると、内モンゴル自治区アラシャン盟のモンゴル族公務員・蘇日娜(ソジナ・女性)が9月4日未明に転落死した。家族は中国共産党による「バイリンガル教育」が彼女の死亡の原因であると話している。一方、地元当局は「うつ病で死亡した」と主張した。
南モンゴル人権情報センターによると、地元警察は9月4日、33歳のモンゴル族女性が転落死したことを確認した。ソジナの夫・阿拉騰巴格那(アラタンバーニャ)はWeChat(ウェイチャット)で、「妻が苦しみと悲しみの中で人生を終えた。モンゴル人よ、これは新たな『文化大革命』だ」と語った。
ソジナの義姉はWeChatで、「ソジナが母と夫に残した遺言には、(バイリンガル教育)事件のために家族と別れなければならない、と書かれてあった」と語っている。ラジオ・フリー・アジアによると、彼女の死が明らかになった後、国内外のモンゴル人や民間人が彼女を追悼するメッセージを残したという。
しかし、アルシャー左旗公安局は9月4日、ソジナにはうつ病の病歴があり、かつて手首を切ったことがあるとする「警察通報」を出し、ネットユーザーに「不確実な情報」を掲載しないよう警告した。米国在住のモンゴル人の諾民(ノミン)は、アラタンバーニャがWeChatで投稿した録音を引用し、「妻がプレッシャーでビルから飛び降りたが、病院からは妻がうつ病で自殺したと主張するよう求められた」ことを指摘した。さらに、「アラタンバーニャが公安当局から、妻の死に関するネット上のテキストや写真のメッセージを削除するよう警告を受けていたことも記録されている」という。
ソジナの遺書によれば、彼らの陳情書が地方政府によって差し押さえられ、上級の政府部門に伝えることができなかった。さらに様々な方法を使ってプレッシャーをかけられ、そのプレッシャーはあまりにも大きく、彼女は命がけで努力したことを証明すること(自殺)しかできなかった。
(翻訳・藍彧)