香港政府は9月1日から香港市民全員を対象に、無料で新型コロナウイルス(中共ウイルス)の核酸検査を始めた。多くの公共衛生専門家はこれを疑問視している。元香港衆志の秘書長黄之鋒氏は8月30日午後、フェイスブックで反対意見を述べ、 香港人に「全民核酸検査」を受け入れないよう呼びかけた。
黄氏は「全民核酸検査」は防疫に役立たないと指摘した。全民核酸検査の目的は未確認感染者を見つけ出すことだが、短時間に700万の香港人を検査し終えると同時に、すべての外国からの入境を禁止・自宅待機を実施しない限り、ウイルスの拡散を食い止められないという。
また、香港政府の検査目標は500万人である。つまり、毎日千人以上の香港市民が検疫所を出入りし、検査時はマスクを外さなければならない。その間に咳やくしゃみが発生する可能性もあり、飛まつ感染のリスクを高めた。さらに、検疫所は毎日12時間運営するが、運営期間内に1時間しか消毒を行わない。
黄氏はさらに、香港政府は全員無料だというが、実際にかかる20億の費用は税金から拠出されると述べた。検査を提供する3つの中国出資の検疫所には、大陸から検疫を免除された数百人の医療スタッフが香港に入境するが、その資格に疑問。検査を提供する3つの中国機構の一つである、中国大手ゲノム解析研究所の華大基因(BGI)はかつてスウェーデンで検査を行ったが、数千人もの誤診を出しており、検査の質が懸念される。
黄氏の懸念はもう一つあった。それは香港全民検査の記録は中国に送られるリスクがある。検査の参加者が多ければ、香港政府は随時全部の市民に健康コードの使用を強制する可能性がある。健康コードシステムは大陸で追跡機能があり、細かく行動の範囲を監視することができ、完全に健康な人でも、公共場所への出入りや交通機関の利用が制限される場合がある。人身の自由を著しく侵害される。
最後に、黄氏は、全民検査実施するより、自ら防疫し、感染者は速やかに香港現地で承認された検査所で検査を受け、ソーシャルディスタンスを保った方がいいと呼掛けた。香港全体で全民検査を抵抗し、政権の監視を助長せず、香港政府に検疫所を封鎖し、検査を止めるよう厳正に要求した。
(翻訳・北条)