武漢肺炎の流行や香港での「逃亡犯条例」反対デモやなど一連の事件により、中国共産党は国際的な世論の批判を受けている。そこで、中国共産党は急遽、海外のテレビ番組やラジオ番組に対する封鎖を強化し、民衆が個々で設置した衛星放送受信用アンテナを撤去する命令を出した。
中国の宗教と人権を長年観察してきたイタリアのメディア『寒冬(Bitter Winter)』の報道によると、中国の地方政府は4月末から衛星受信機を撤去する告知を掲示した。なかでも遼寧賞庄河市の「国外衛星管理工作指導チーム」は、6月30日までに私設の「衛星地上受信設備」を撤去するようし要求した。期限内に撤去しなかったものは強制的に撤去され、撤去を拒めば法的責任を問われる可能性もある。浙江省の政府部門も5月に同様の内部文書を発行した。
現在、多くの地域では、年金の取り消しや罰金などの脅迫のもと強制撤去が行われている。
当局は衛星受信機を強制的に解体することは落雷の防止、偶発的な転落による通行人の怪我の防止、海外動画による未成年者の「洗脳」の防止であると強調している。しかし、一般的に「衛星放送受信用アンテナ」の撤去は、真相の拡散を防止するためと見られている。
遼寧省のある村の政治部主任は、法輪功を含む本土、香港、台湾の多くの番組を知ることが禁止されていると明らかにした。「政府は一部の外国番組が統治に不利であることを恐れているので、すべての衛星受信アンテナを撤去させようとしている。」遼寧省の別の政府関係者は、「衛星受信アンテナは外国の番組を受信できるので、中国共産党の悪事が本土の人々に知られてしまう」と吐露した。また浙江省杭州のインターネット監視官によると、政府の指導者達が内部の会合で、衛星受信アンテナは外国のテレビ番組を受信できるため撤去するべきだと述べた。
(翻訳・北条)