8月23日、ベラルーシの野党支持者が首都ミンスクで大規模な抗議集会を開催した。(イメージ:ツイッター動画のスクリーンショット)

 ベラルーシでの大規模な反共産主義デモ活動に中国共産党は危機感を募らせている。中国国民の間における同事件の影響を最小限にするために、中国国営メディアはベラルーシの大規模デモは「ルカシェンコ大統領を支持するものだ」と報道した。

 『寒冬』誌の26日の社説は、中国共産党の上層部がベラルーシのデモ活動を深く懸念していると述べた。同社説は、デモが中国に飛び火しないため、中国共産党が迅速に2つの行動を取ったと指摘した。

 まず、中国のメディアにベラルーシについてフェイクニュースニュースを流すように命令した。写真やビデオを改ざんし、ベラルーシの人々がルカシェンコ大統領を支持するためにデモを行っていると報道。ルカシェンコ支持者が野党の支持者を上回ったとさえ報じた。中国共産党に雇われたインターネットゴーストライターたちは中国国内や国際のソーシャルメディアで積極的にこれらのデマを流している。

 中国共産党の公式メディアは、8月中旬から、ベラルーシ人が「政府を支援する」ために大規模な集会を開いたと報道している。しかし、中国のソーシャルメディア上ではすぐに「なぜ政府を支持するために集会を開くのか」という疑問の声が上がった。返信したネットユーザーは「きっと当日の天気が良かったから」と揶揄した。

 『寒冬』の社説は「しかし、今回中国共産党は泣き面に蜂である。中国人自身も中国共産党の嘘を信じていない。中国のソーシャルメディアでべラルーシ事件に関する公式報道を嘲笑しているのだ」と述べた。

 中国共産党が次に取った行動は、プロパガンダにおいて「無条件に中国共産党に従うことの緊急性と必要性​​」を強調することだった。中国共産党の公式メディアである『人民日報』は8月20に複数の記事を発表し、「党の指示が徹底的に実行されることを保証しなければらなない」と中国共産党とその指導者に無条件に従うべきだと強調した。

 同時に、中国共産党は、1940年代に行われた大粛清である「延安整風運動」をもう一度行うと発表した。同運動は中国共産党史上最も血なまぐさい内部粛清運動の1つである。

(翻訳・北条)