米国務省は8月26日、ポンペオ国務長官が署名した声明を発表した。声明において、ポンペオ長官はイギリスの金融グループHSBCホールディングス傘下の香港上海銀行(HSBC)が香港版国家安全法の施行を支持し、民主派活動家の口座を凍結する一方、制裁対象となっている中国と香港の政府高官の口座を維持し続けていると非難した。
ポンペオ長官は「イギリスに対する中国の継続的な脅迫」と題する声明において次のように述べた。「米国は、中国共産党のイギリスに対する脅迫と圧迫に苛立ちを感じている」「最新の事例は、報道によると、英国のHSBC銀行が、民主主義を支持する大手出版社『ネクストメディア』の香港在住の役員のクレジットカードと個人の銀行口座を停止したことだ。HSBCは、香港の人々の自由を抑圧したとして米国に制裁されている人間の口座を維持する一方、自由を求める人々の口座を閉鎖した」
ポンペオ長官はさらに「ほんの数か月前、HSBCのアジア太平洋地域の最高経営責任者(CEO)は、香港の自治と自由を剥奪するという北京の決定を支持する請願書に署名した。自由主義国家は、自国の企業が中国共産党に誘惑されて政治弾圧に加担することがないように努めなければならない。我々はイギリスの政府と企業が中国共産党の圧制から脱することを手助けする準備をすでに整えている」と述べた。
ポンペオ長官のこの一連のアプローチは、米国がHSBCや中国、香港政府に対して金融制裁を開始するための根拠を提供しているのではないかと分析されている。 これに先立って、米国政府は『香港自治法』に基づき、香港と中国の銀行業界に一定の制裁を加える動きを検討している言われており、HSBCが制裁対象に含まれている可能性がある。トランプ政権は以前、HSBCが香港版国家安全法への支持表明を繰り返したことを理由に、HSBCに制裁を課す可能性を検討していると示した。
(翻訳・北条)