習近平総書記と李克強総理(パブリック・ドメイン)

 ロイター通信8月14日の報道によると、中国共産党の最高指導者らが河北省にある北戴河で行われる非公式な会議「北戴河会議」が8月に参加するため、8月15日に予定されていた米中貿易取引の第一段階の会議が延期されたという。中国共産党が内憂外患の中、北戴河会議をめぐる権力闘争が注目を集めた。

 栗戦書を除く中国共産党7人の政治局常務委員の他6人は誰一人として姿を現していないため、今年の北戴河会議は期間は定かではない。中国共産党の現役・元幹部が参加する北戴河会議は、原則として7月下旬から8月上旬に開催され、約2週間に及ぶことが多い。北戴河会議会議は従来から共産党内部の権力闘争の場となっている。

 米中関係が急激に悪化している中、中国共産党が北戴河会議を口実に米側とのテレビ会議を延期したことは、中国共産党幹部が多くの問題で分岐していることを示していると考えられる。

 北戴河会議はまだ終わっていないが、すでに会議で議論されたことが流出された。

 ラジオ・フリー・アジア10日の報道によると、今回の北戴河会議で主に国内の経済状況と米中関係の発展について討論したという。幹部らは、米中関係が外交政策の成功の鍵を握っているとの見方を示した。会議で「米国との関係を真剣に実行・維持し、米中関係を軌道に乗せることだ」という結論を出した。

 12日、中国共産党よりの新聞「南華早報(サウスチャイナ・モーニング・ポスト)」は、中国と米国の両国が現在、南シナ海での作戦を強化しており、軍事衝突の危険性が高まっていることを明らかにした。しかし、北京は事態の悪化避けようとしている。習近平は軍部に「先に発砲するな」という命令を出している。

 また、8月12日には、中国共産党が「米国・ヨーロッパや行動においては柔軟対策、国内・プロパガンダや香港においては強行対策」という「3つの柔軟、3つの強行」政策を展開していくことがツイッターでわかった。つまり、国外に対しひざまずいて屈服し、国内に対し鎮圧することである。

 中国共産党の権力交替は注目に値する。北戴河会議で中国共産党の政治元老が習近平を失脚させて李克強を擁護し、胡春華を総書記後任に内定するという噂が流れているが、実証できていない。

(翻訳・藍彧)