発言している閻麗夢博士(左)(イメージ:YouTube動画スクリーンショット)

 WHOはなぜ、ヒドロキシクロロキン(hydroxychloroquine, HCQ)で武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症)を治療することを妨害するのか?なぜ権威的な専門家がこの薬品を認めないのか?閻麗夢博士は、この背景には中国共産党、WHOと多くの研究開発機関、製薬会社の莫大な利害関係が絡んでいると語った。

 人類史上初めてヒドロキシクロロキンの使用が禁止されたと閻博士は説明した。「この薬はWHOから最も安全な薬の一つに挙げられています。子供でも服用できます。現在、医学の権威ある機関は第一線で奮闘する医師からヒドロキシクロロキンの治療効果を如実に反映するデータの収集を停止しようとしています。多くの国、例えばインド、エジプトとインドネシアはヒドロキシクロロキンを使用して武漢肺炎患者を治療しています。安くて安全で、この薬を使った国では致死率が低い」と話した。

 なぜヒドロキシクロロキンはアメリカや世界の多くの国で使用されていないのか?閻麗夢博士は、ヒドロキシクロロキンが有効だと認められれば、新薬やワクチンの開発を行う多くの専門家や研究開発機関が、これ以上の研究費を得ることはできないからではないかと考えている。仮に現在、武漢肺炎に対処する薬品がなければ、莫大な経費を投入して薬物とワクチンの開発に従事しなければならない。閻麗夢博士は以前の職場(香港大学公衆衛生学部)を例に挙げ、今年2月に香港政府は武漢肺炎の研究に非常資金を支出したと話した。この資金はビル・ゲイツ基金からのものである。

 閻麗夢氏はまた、専門家の中には低品質のものを用いた臨床例や虚偽の研究報告を引用して、ヒドロキシクロロチンは無効であることを証明する傾向があるという。いくつかの偽の研究報告は権威ある医学雑誌「ランセット」に発表され、WHOはヒドロキシクロロキンによる臨床試験の中止を急いでいる。これが、ヒドロキシクロロキンを武漢肺炎の治療に用いない根拠となっている。

 多くの現場の医師は、ヒドロキシクロロキンの使用を求める要望書に署名している。最前線の医師は武漢肺炎患者を治療し、毎日非常に高いリスクに直面している。彼らはこの薬物で患者を治療しなければならず、自分自身を保護する必要もある。「これらの声は完全に無視され、上層部の権威によって遮断された。」

 今までWHOが助成したヒドロキシクロロキンの治療効果に関する研究は少なくとも25件あったが、すべてWHOによって取り消され、すべての資料とデータは廃棄された。この現状はヒドロキシクロロキンをさらに研究しようとする人にとって、かえって障害となる。これは人類にとって非常に大きな損失だと、閻麗夢氏は述べている。

(看中国記者・文可伊/翻訳・柳生和樹)