今年の7月に、ヨーロッパ南天天文台の科学者が超大型望遠鏡を使用して、チョウに似た珍しいバブル星雲(惑星状星雲の一つである)を撮影したと報告されました。このチョウ形のバブル星雲は、主に水素や酸素などのガスで構成されています。水素は酸素の周囲で赤色光を放出しますが、酸素は青色光のみを放出します。この星雲は地球から約3000-6500光年離れていて、直径は約2光年です。天文学者は、その星雲の温度が摂氏一万度にもなる可能性があると判断しました。
この惑星状星雲は、互いに周回する2つの恒星によって形成され、16日ごとに星雲の中心を周回して、この状態で数百万年も続いた可能性があります。この中の大きいほうの恒星は進化の終わりにあり、外層のガスは絶えず拡大しており、その体積は別の恒星の軌道を覆っています。つまり、別の恒星がこの大きな恒星の中で周回しているのです。
恒星の外側のガスの遮断効果により、2つの恒星はどんどん近づき、星の活動も非常に激しくなっています。大量のガスが連続的に放出され、外層のガス層を形成し、長時間継続的に膨張するため、長さは2光年になりました。
この巨大な「チョウ」は、まさにこれらの2つの星によって何百万年もの間に描かれた傑作であると言えるでしょう。
(翻訳・玉竹)