【動画ニュース】

 北京日報によると、高温が続く北京で28日午後3時ごろ、北京東城区に住む市民が窓の外に雪が降っているという現象が5、6分間も続いていたことに驚いて、思わず携帯電話を取り出して撮影したという。当該市民は「雪が降っていました。暑い日に雪は初めてです。本当です。この目で見ました。最初は雨だと思っていましたが、よく見ると雪でした。私は自分の目を信じられませんでした。手を窓の外に出したら、雪が手に触れてすぐ溶けました。雪でなければなんでしょう?」と話した。

 この異常気象に対し、中国のネットユーザーは「いったいどうなっていますか、真夏に雪が降りますか?」「旧暦の6月…これは本物の6月の雪(注1)ですね。北京で旧暦の6月に雪が降ることはただの異常気象ではありません」「異常気象が現れれば、必ず大きな出来事が起きます」「天災と人災が絶えず、常理に反するため、異象が現れます」「2020は本当にどんな怪奇現象もあり得ます」と熱論された。

 南京情報科学技術大学(Nanjing University of Information Science and Technology)の智協飛教授は「雪」ではなく、「あられ」だと解説している。

 しかし、公開資料によると、「あられ」には「雪あられ」と「氷あられ」に分けられ、「氷あられ」の形成は「ひょう」と同じで、5ミリ以下の「ひょう」を「氷あられ」という。一方で「氷あられ」に比べ、「雪あられ」は冷たい水滴が雪の結晶に遭遇してあられが形成される。「雪あられ」は粒子が小さく、脆く、触れると割れやすい特徴がある。「ひょう」や「氷あられ」が対流活動が強い夏と秋によく現れ、「雪あられ」は初冬や雪と同時に降ってくる。北京市民の「手に触れるとすぐ溶けた」という表現から推測して「雪あられ」だと考えられる。つまり、夏でも見られる「ひょう」と違って、初冬に降るはずの「あられ」が真夏に降った異常気象である微博(ウェイボー)には通報されることを恐れて、北京で降った雪の動画を投稿するのをためらったというコメントもあった。

 東城区以外にも、北京の通県(通州)で7月28日午後3時に30分間真っ暗になった異象が発生した。

【翻訳編集】Visiontimesjp News