中国駐ヒューストン領事館(Wikimedia Commons/パブリック・ドメイン)

 米フォーリン・ポリシー(Foreign Policy)7月24日の報道によると、米政府関係者は、中国共産党が現在閉鎖中のヒューストン領事館をスパイ活動の拠点として利用し、武漢肺炎(COVID-19)ワクチンの適用を先取りしようとしているという。

 中国駐ヒューストン領事館は世界最大の医療センター、研究型大学や重要な科学研究プロジェクト施設に囲まれている。米政府関係者によると、北京当局は過去10年間に同領事館を通して、科学技術がリードする分野で世界各地からのトップ科学者らを採用する「千人計画」の募集に力を入れていた。同領事館スタッフは、科学研究者に直接連絡を取り、関連する科学的、技術的情報の収集を指示していた。

 米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・アッシャー・レイ (Christopher Asher Wray)長官は、FBIに平均10時間ごとに1件中国共産党によるスパイ行為の新しい情報が入ると公言していた。

 英BBCニュースによると、米司法省と国務省の高官は7月24日、外交特権がないにもかかわらず、中国駐サンフランシスコ領事館に潜伏していた軍事研究者唐娟(Jun Tang)を逮捕し、裁判にかけると明らかにした。唐氏は他3名と一緒に中国軍の身元を隠したビザ詐欺の疑いで米国に拘束された。

 同報道によると、唐氏は2019年10月に米国訪問学者J-1ビザを申請した際に中国軍の身分を隠ぺいし、同年12月27日に米国に入国したという。

(翻譯・藍彧)