2020年7月23日カリフォルニア州のリチャード・ニクソン大統領図書館・博物館の前で演説中のマイク・ポンペオ( Mike Pompeo)米国務長官(イメージ:アメリカ合衆国国務省の映像のスクリーンショット)

 7月23日(木)、マイク・ポンペオ( Mike Pompeo)米国務長官がカリフォルニア州のヨーバ・リンダ市で演説を行った。ポンペオ長官は世界の民主主義諸国が一致団結して、中国共産党の新たな専制政権に打ち勝つように呼び掛けた。それは「時代の使命」だと語った。この演説のタイトルは「共産主義中国と自由世界の未来(Communist China and the Free World’s Future)」である。

 ポンペオ氏は、カリフォルニア州のリチャード・ニクソン大統領図書館・博物館の前で行われた演説で、「北京の行動は私たちの国民と繁栄を脅かしているため、世界の自由国である私たちは、より創造的で自信あふれる行動で中国共産党のふるまいを変えなければならない。自由な世界はこの新たな専制政権を克服しなければならない」と述べた。

 ポンペオ氏は米国や同盟国に、中国共産党政権は本質的にマルクス・レーニン主義政権であることを理解するよう求めた。「中国共産党のイデオロギーは、何十年も隠されてきた世界的な覇権を握るという野心を明らかにした。したがって、米国は中共に対処する際に不信感と検証の態度を採用すべきである」と述べた。

「中国」は「普通の国」ではない

 ポンペオ氏は、「中国を通常の国のように扱うことはできない」と語った。中国共産党とかかわりのある会社を相手とする取引は、通常の商業活動とは異なる。なぜなら、そのような企業は往々にして政府から資金提供を受けているため、利益を追求する必要がないのだ。「アメリカの会社が中国に投資する場合、中国共産党の人権侵害を意図的にまたは無意識のうちに助長することになる」と説明した。

 中国共産党政権と中国人民解放軍の本質について、ポンペオ氏は次のようにコメントした。
「中国共産党政権はマルクス・レーニン主義政権である。習近平総書記は破産した全体主義イデオロギーの真の信者であり、彼のイデオロギーは何十年もの間中国共産党の世界的覇権への野望を決定した。中国人民解放軍も正常の軍隊ではない。その役割は、中国共産党エリートの絶対的な支配を維持し、帝国を拡大することであり、中国国民を保護することではない」

 ポンペオ氏はまた、一部の中国人留学生と従業員が米国の知的財産権を盗み、国に持ち帰るためにここに来ていると述べた。

中国国民に力を与える

 ポンペオ氏は、「中国国民は中国共産党と全く異なり、力強く自由を愛する人々である。そのため、米国は中国国民とコミュニケーションを取り、彼らに力を与える必要がある。実は、中国共産党は中国国民をどのような敵よりも恐れている」と語った。

 ポンペオ氏はまた、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の流行中に、中国共産党が内部告発者など異なる意見を持つ人々を抑圧したことを非難した。「私たちはもはや彼らの言うことを無視できない。10年以上前から、彼らの言葉は私たちに中国共産党政権の本質を警告してきた」とも指摘した。

 ポンペオ氏の演説は、米国政府官員による最近の一連の演説の4番目である。これらの演説は中共の技術盗難、人権侵害、軍事攻撃に対する反撃として、米国および世界における中共の悪い行動を明らかにすることを望んでいる。

 中共に対する米国の反撃は、世論だけに基づくものではない。米国政府は今週の水曜日にヒューストンの中国領事館に対し、72時間以内に閉鎖するよう命じ、ポンペオ氏はヒューストンの中国領事館を「スパイ活動と知的財産を盗み出すための拠点」として非難した。

 連邦司法省はまた、サンフランシスコの中国領事館は指名手配中の中国軍の科学研究者をかくまっていると指摘した。その人物はビザを取得するために米国政府に嘘をついたとして告発された。他の3人もビザ詐欺で起訴された。月曜日には、司法省は他の2人の中国人ハッカーを起訴した。過去10年間で、これら2人のハッカーは、米国防総省の請負業者および世界中の何百もの機関から、中共ウイルスに関連する研究結果を含む様々な企業秘密を盗んだ。

(翻訳・玉竹)

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