熱論された中国安徽省の女性記者(イメージ:ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国語ラジオ放送局希望之声(Sound of Hope)7月22日の報道によると、7月21日、安徽省の洪水被害を報道した女性記者の発言がネット上で熱論された。

 国家洪水対策本部の指示により、中国東部を流れる淮河の主流にある安徽省阜陽市の王家壩水門は7月20日午前8時30分、13個の放流ゲートを全開した。最大水量1800立方メートル/秒のスピードで放流された水は川と合流し、さらに洪水貯留地に放水された。下流の17万人の居住地が一瞬にしてに湖に変貌した。ネット上の情報によると、洪水の轟音(ごうおん)は5キロ先まで聞こえるという。

 中国新聞網によると、王家壩鎮団結村に住む郭平氏は20日朝7時にすでに王家壩水門橋に着いたという。水位が少しずつゲート桟橋の赤い目印のラインを越え、29.7メートルに達していくのを見て、不安を積もらせたそうだ。

 郭平氏は「私の家は地勢の高いところにありますが、貯留地域に指定された農地には成熟した豆とトウモロコシがあります。放水されるとすべてが台無しです」と苦渋の表情で言った。

 激しい洪水が流れる王家壩を背景に、安徽省の女性記者は、「荒れ狂う洪水の音が聞こえますか?これは放水ではなく、洪水を溜めているのです。洪水を貯留地に流すことは、自分の家のドアを開けて洪水を受け入れることと同然です。数十万人の郷里がこのようにして一面に水の国になりました。安徽人は貧乏ですが、バカではありません」と憤りを隠せなかった。

 村人たちは居住地が洪水の貯蓄にされたことを既成事実として受け入れることしかできず、その決定がどのように行われたかを尋ねる権利すら与えられてこなかった。

 中国政府の「全国洪水貯留区建設と管理計画」によると、安徽省淮河流域には21の洪水貯留区があり、全国の洪水貯留区の22%を占め、その面積は3,060平方キロメートルで、全国の洪水貯留区の面積の10%を占めているという。

 7月21日、安徽省の川岸近くで避難していた被災者は自らテントを張って雨風を凌いだ。「安徽省にこれだけの貯留地があるなら毎年の雨期に洪水対策をするべきでしょう。なぜ村民の避難対策を講じていませんか、せめてテントでも用意しておくべきでしょうか? 給付と支援物資はどこにありますか」とネットで疑問の声が上がった。

 淮河の上流と下流が交差する位置にある王家壩水門は、「千里淮河第一の水門」と呼ばれ、淮河の蒙窪貯留地の主要な制御工事となっている。1953年に建設されてから15回放流したことがあり、前回は2007年に淮河氾濫の時だった。

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(翻譯・藍彧)