中国の長江流域は豪雨が降り続け、豪雨による洪水は次第に下流へ進んでいる。長江三峡ダムの水位モニター情報は13日夜に突然一時中断となり、14日に正常に戻った。最前線の治水スタッフが三峡ダムがすでに最大級の放水したとメディアに暴露し、インドの退役空軍大佐も三峡ダムが全力で放水した衛星写真を公開した。

 インドメディア「今日のインド(India Today)」は近日、退役したビナヤック・バット(Vinayak Bhat)大佐が提供した三峡ダムに関する衛星画像を掲載した。7月9日の衛星画像によると、三峡ダムがすべてのゲート口を開いて全力で放水していることが確認できる。もう1枚の衛星写真からは6月24日朝に三峡ダムがいくつかの主要なゲートを開けて排水したのが見える。しかし、中国当局は6月29日になって初めて三峡ダムの放水を公に認めたという。

 希望之声ラジオ放送局の報道によると、中国最前線の治水スタッフである金さんはこのほど、長江流域の洪水が危機的な状態にあるが、中国当局は洪水に関する情報の議論やメディアへの漏えいを禁止する命令を出したことを明らかにした。

 金さんによると、三峡ダムは確かに完全放水が行われ、中国当局は国民を犠牲にしても三峡ダムを守ろうとしている。「中国当局は長江の中下流の中小都市や農村を水没させても武漢などの面子工事や主要都市を維持しようとしている。13日に長江の水位情報の更新が急に中断した理由は恐らくこの2回の放水と関係していると思う。当局はこれから29メートルの洪水ピークが武漢を通過すると予測している。」

 金さんは当局が三峡ダムの深刻な水害情報を隠ぺいする動きを心配し、「ウイルスよりも危険な状況である」と述べ、国内外のメディアに三峡ダムに関する報道をして欲しいと呼び掛けた。

 ドイツ在住の三峡ダムの専門家王維洛氏は、希望之声ラジオ放送局のインタビューで、「今年の長江の洪水はすべて人為によるものだった。長江流域におけるすべての貯水池やダムの水位と流量は中国当局によって統一管理されている。例えば、長江の水が鄱陽湖に逆流したのは長江水利委員会の仕業だ。洪水は中国共産党が人為的にコントロールしたものであり、単なる天災ではない」と主張した。

 中国共産党は洪水の流量や方向をコントロールしようとしているが、氾濫地域の住民に関連情報を知らせようとせず、多くの死傷者を出し、多大な財産の損失をもたらした。

6月28日、三峡ダムの放水によって浸水された宜昌市:

浸水された宜昌市(イメージ:ツイッターの写真)

(翻譯・藍彧)