7月1日、香港の大勢の民衆が街に出て「国家安全法」を抗議した際に、香港警察は大規模に出動し、銅鑼湾(コーズウェイベイ)などを囲み、大紀元時報のスタッフ4名を含む370人を逮捕した。4人は7月2日に釈放された。4人のうちの1人は囚人服の着用を拒否したため、香港警察に「中国大陸に送還して臓器摘出するぞ」と脅迫されたそうだ。
大紀元新聞紙を配布している娟さんは、法輪功愛好者でもある。香港のパレードなどでしばしば大紀元紙を配っていた。これまで警察の介入はなかったが、「国家安全法」が施行された後、7月1日午後、いつも通り銅鑼湾にあるSOGOの前で「大紀元時報」の定期出版物を配っていた彼女は、警察の一斉捜査により拘束された。
娟さんは「抗議者ではなく、ただ新聞を配っていただけだったが、北角警察署まで連れて行かれた時に初めて自分が拘束されたと気付いた」と振り返った。
他にも3人大紀元時報のスタッフが同時に連行され、違法集会という罪名で起訴された。一斉に逮捕された香港民衆が100に以上いた。警察署で番号付きの囚人服の着用が求められたが、娟らと他3人の大紀元スタッフだけが無罪を主張し、囚人服の着用や供述書への書名を拒否した。
女性警官が番号付きの囚人服を3回娟さんに着せようとしたが、娟さんは抵抗し続けた。その時、娟さんの後ろにいた男性警察官が大声で「署名もしないし、服も着ないし、大陸に送還して、臓器を摘出するぞ」と怒鳴った。
これを聞いた娟さんはとても悲しくなり、思わず涙を流した。彼女は振り向いてその男性警察を見つめながら、「臓器を摘出するために何人を(中国に)送り返したのか?何回関わったのか?あなたが送り返したことがあるのか?送り返したことがあるなら認めなさい、マスクをしてもあなたをしっかりと覚えとくよ。そしてあなたたちがしたことを全世界に知らせてやる。生きたまま臓器を摘出するなんて、そんな悪事をあなたたちはみんな賛同しているか?」と大声で聞き返した。
現場にいた100余りの警察官は皆黙り込んで、誰も返事しなかった。その男性警察も彼女から目をそらした。娟さんは続けて「中国共産党が法輪功学習者を生きたまま臓器摘出するのは残虐非道だ。香港警察の口からそのようなことが出るなんて思いもしなかった。この抗議デモでどれだけの人達が大陸へ送還されて臓器摘出されたか、香港警察しか知らない」と言った。
香港の「大紀元時報」代表者は香港警察による無差別逮捕を強く非難し、「悪法を恐れずに真実を報道し続け、香港人の知る権利を守り、決して引き下がらない」と強調した。
(翻譯・藍彧)