車のエアコンの調子が悪かったので修理工場で点検・修理をしてもらいました。
数日後、修理が終わったので、車を取りに行きました。支払の時、修理担当者は「交換した古いエアコンをちょっと見てみませんか?」と親切に尋ねました。私は「大丈夫です。このままでいいです!」と答えました。すると工員の目にきらりと輝く一筋の喜びの眼差しが見えたように感じました。
そこには彼の少しばかりの気恥ずかしさと喜びの表情がありました。私は「彼は信頼されていると思っているかもしれない」と思います。長年車の点検・修理を任せていて、緊急且つ難しいトラブルでも解決してくれるので、彼は間違いなく信頼できます。もし「信頼」というものがプレゼントできるなら、私は善意と感謝を込めて喜んでプレゼントします。
そしてこの贈り物には2つの重要な側面があります。それは肯定(トラスト)と尊重(リスペクト)です。間違いのない、専門的な技術に対する信頼と、誠実で勤勉な人柄に対する尊敬。昨今の利益に目が眩み、強欲な社会では「技と徳」を兼ね備えた人は非常に少ないのです。それ故、このような人に激励と支持を惜しむことがどうしてできようか!
贈り物は軽々しくは送れないが、一旦送くれば、両者にとって有益です。受け取った人は評価されていることに満足し、送り主は信じることによって気持ちが安らぎます。これは双方に有益です。では、どうやって信頼関係を築くのでしょうか?その答えは、アメリカの元大統領トーマス・ジェファーソンの格言「人に信頼される唯一の有効な方法は人を信じることだ」に尽きるでしょう。
(文・方静/翻訳・閻粛)