(絵:2002227/看中国)

 北京市海淀区政府の公式ウェイボー(Weibo)は6月24日未明、「デマ情報撲滅の通告」を発表した。中国共産党幹部クラスの医療を専門とする北京301病院で役病が発生したというのはデマであると強調した。しかし、この通告は新たな疑問を引き起こした。中国中央テレビ(CCTV)、新華社通信の報道を追跡すると、北京で6月11日に疫病が発生したと発表されて以来、中国共産党中央政治局の常務委員習近平、李克強を含む7人の行方に変化が表れていることが分かった。

 党総書記の習近平は6月7日に北京を離れ、6月8日から10日まで寧夏に視察に行った。11日以降、17日と22日の中国・アフリカ団結防疫特別サミットには参加したものの、いずれも公の場には出ていない。習近平に関する報道は全部電話、祝電、署名指示及び書面挨拶のみで、本人は顔を見せていない。

 国務院総理の李克強は6月初めに山東煙台、青島を視察したが、15日に1回だけ公の場に姿を現した。他は数回ビデオ会議で、いずれも公に顔を見せなかった。

 全人代常務委員長・栗戦書は19日から21日まで4日間連続、全人代の会議を主催したのみ。中国人民政治協商会議全国委員会主席・汪洋は11日以降4回顔を出し、それぞれ新疆ウイグル自治区の調査と政治協商会議への出席で、最後に顔を出したのは23日に北京で開かれた全国政治協商会議常務委員会の会議だった。

 中央書記処書記・王滬寧は17日のビデオ会議に参加したきり。国務院副総理・韓正は6月12日に冬季五輪作業会議の議長を務めただけで、以降報道されていない。

 中共中央規律検査委員会書記・趙楽際に関する報道は6月中一切なかった。中国共産党の韓正副総理は12日に一度だけ姿を見せた。この2人は、最近最も登場回数が少ない常任委員だ。

 偶然なのか、今年の2月から3月の間に、趙楽際と韓正は1ヶ月近く公に姿を見せていなかった。この二人は新型コロナウイルス(中共ウイルス)に感染したのではないかと外界が疑っている。趙楽記と韓正の健康状態について、中国の公式な回答はまだない。

 中国共産党中央七常務委員の奇妙な行方について、「世界的十字路口YouTubeチャンネル 」の唐浩アナウンサーは「看中国」の分析に対し、北京の疫病状況は公式発表よりもはるかに深刻である可能性があると指摘した。中国共産党の上層部は、役病から逃れるためにすでに北京を離れたのかもしれない。中国南部ではこのところ大雨が続いているが、習近平や李克強などが被災地への実地調査も報道されていない。「中国共産党の幹部らは国民の苦しみに無関心なのか?それとも彼らの誰かがすでにウイルスで倒れてしまったのか?」と唐浩氏は、中国共産党政権の今後を左右する常務委員7人の行方に注目する価値があると語った。

(看中国記者・岳詩涵/翻訳・藍彧)