中国は広い国土面積を有し、地域によって気候が大きく異なる。なかでも極寒の大地・シベリア付近に位置する町は気温が低いことで知られている。ここでは記録上の最低気温に基づいて中国極寒の町トップ5をまとめた。
第五位:新疆ウイグル自治区・・富蘊県(フーウンシェン)(46.99°N, 89.52°E)。富蘊県は海抜811メートルと標高が高く、1月の平均気温は−27.5℃である。観測史上最低気温は−49.8℃である。
第四位:黒竜江省・大興安嶺地区・呼瑪県(フーマーシェン)(51.72°N, 126.65°E)。呼瑪県は長い歴史を持っている。1683年(清・康熙22年)、清帝国(中国とモンゴルを支配した最後の統一王朝)は黒竜江上流フマル河口付近にフマル木城を築城した。1914年(中華民国3年)には呼瑪県が成立した。1月の平均気温は−27.7℃、最高気温−20.2℃しかない非常に寒い町である。歴史における最低気温は−48.8℃である。
第三位:黒竜江省・大興安嶺地区・漠河県(モーホーシェン)(52.99°N, 122.50°E)。県の最北端に位置する村は「北極村」と呼ばれ、今は観光地として有名だ。漠河県は海抜433メートル、1月の平均気温は−30.5℃である。昼夜の温度差が激しく、夜になると気温は急に10~20℃下がると言われている。歴史上の最低気温は−52.3℃であり、歴史における最高気温は39.3℃に達した。
第二位:内モンゴル自治区根河市(ゲンホーシ)(50.78°N, 121.53°E)。根河市は海抜517メートル、1月の平均気温は−30.9℃である。昼夜の気温差が大きく、一年を通しての温度差も中国で一番大きい。2004年6月13日の記録では朝6時の気温は−3.9℃、午後2時の気温は31.3℃となり、一日の気温差は35.2℃であった。歴史における最低気温は−58℃だ。
第一位:内モンゴル自治区・図里河鎮(トリホーチン)(50.48°N, 121.68°E)。図里河鎮は海抜733メートルで、1月の平均気温は−31.3度である。冬の朝の気温はしばしば−36℃以下まで下がり、空気中の水分も凍るほどだ。記録上の最低気温は−50.2℃である。
(翻訳・黎宜明)