最近、中国共産党の海外プロパガンダ組織である「欧州時報」紙が、トップ一面の大見出しで「香港の3000万人が『国家安全法』を支持する」と題する報道を掲載した。しかし、香港の全人口は700万人しかいない。このようなミスを犯したことにより、人々は「欧州時報」が中国共産党のプロパガンダ機関ではないかと疑っている。
このような見出の記事が掲載されたのは「欧州時報」の中欧・東欧版だ。周知のように、香港の人口は700万人しかいないので、欧州時報の報道は多くの疑問を引き起こした。香港メディア「アップルデイリー」は、「余った2300万人はまさか『幽霊』ですか?」と皮肉った。
「欧州時報」の本社はフランスのパリにあるが、中共当局と密接な関係があり、中共のヨーロッパにおけるプロパガンダ機関に等しい役割を果たしている。「参考ニュース」や「環球時報」などの中国国営メディアはよく「欧州時報」の記事を転載している。
「欧州時報」のホームページの下部には、中国大使館のウェブサイトだけでなく、中国の国営メディアや中共によって支配されている海外の中国語メディアなど12のおすすめサイトがある。中国のインターネットセキュリティ管理サービスプラットフォームの情報によると、「欧州時報」は北京中新唐風文化通信有限公司に所属しており、同社は北京市西城区百万庄南街12号に位置している。同社の傘下には、欧華網や欧時網などの偽の外国メディアがある。
また、「欧州時報」の歴代社長も中共と深い関係にある。現職の張暁貝社長の父・張香山は、中共中央対外連絡部副部長、中共中央宣伝部副部長を歴任していた。前任の初代社長楊咏桔は、1980年フランスに留学した。1983年「欧州時報」はフランスで登録され、楊咏桔は「欧州時報」の社長となった。楊詠桔の父、楊永直は上海市の「解放日報」の社長兼編集長、上海市宣伝部長を歴任していた。
情報筋によると、1989年の天安門事件の際、「欧州時報」はフランス紙の名義で「中国政府の暴動鎮圧を支持する」と報じた。この記事は中共機関紙の「人民日報」に転載され、多くの人々に天安門で抗議している学生は悪者だと信じ込ませた。
(看中国記者・端木珊/翻訳・藍彧)