(イメージ:YouTubeスクリーンショット)
6月4日、中国サッカー界のレジェントである郝 海東(カク・カイトウ)氏が米サイト「YouTube」に顔出し動画をライブ配信し、「新中国連邦」の成立を宣言したことで、中国当局はすぐ国内で情報統制を行いました。「郝海東」はネット検閲対象のキーワードとなったほか、770万人近くのフォロワーを持つ同氏のウェイボー(微博)アカウントが閉鎖されました。ネット掲示板プラットフォーム「バイドゥ(百度貼吧)」では、カク氏に関する掲示板、「郝海東吧」へのアクセスも遮断されてい状態です。
一方、中国紙・体壇周報は4日、ウェイボー(微博)に投稿し、「元サッカー選手のH氏が政権転覆や中国の主権を侵害する言論を発表した」とし、カク氏を匿名で批判しました。同紙は、今後「H氏」についての報道を一切行わないと強調しました。
また、中国のSNS「WeChat」のユーザーの間で、カク氏の宣言がホットニュースになり、一部の元隊員らにも大衝撃を与え、賛否両論が飛び交っています。
同日、カク氏と妻の葉 釗頴(ヨウ・ショウエイ)氏が、YouTubeで配信されている中国時事番組チャンネル「路徳社」に出演し、「これ以上、中国共産党に圧迫されてはいけないと中国の人民に伝えたい」と再び中国共産党を壊滅させるよう呼びかけました。ヨウ氏は、バドミントンの元中国代表で、シドニー五輪の銅メダリストです。今現在、ヨウ氏の中国国内での情報も中国メディアに全部遮断されている状態です。
また、カク氏の息子である郝 潤沢(カク・ジュンタク)氏は、中国サッカーの未来の大黒柱と評価されている中国サッカー界の「有望株」です。しかし、今回のことの影響で、セルビアプロサッカーリーグで活躍していた郝潤沢(カク・ジュンタク)氏は、すでに解雇されたと確認されました。セルビア共和国は親中国の国で、背後で中国当局の働きかけがあったのではないかとみています。