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 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙、フォーブスと英国のガーディアンなど複数のメディアが報じたように、6月3日、米政府は中国政府が米中間の飛行協定を守らなかったことを理由に、6月16日付で中国のすべての旅客航空会社が米国内での飛行機の発着を禁止すると発表した。

 米運輸省は「米航空会社は6月1日から旅客サービスを再開することを要請している。中国政府は彼らの要求に同意しないことは、米中間の航空協定に違反している」と声明を発表した。

 禁止令は中国国際航空(Air China)、中国東方航空(China Eastern Airlines Corp)、中国南方航空(China Southern Airlines Co)、海南航空(Hainan Airlines Holding)に適用されている。ロイター通信によると、四川航空と厦門航空にも適用されるという。

 武漢肺炎の世界的なパンデミックとなったことで、ここ数ヶ月で、米中関係は徐々に悪化している。今年5月、デルタ航空、ユナイテッド航空は6月に中国への航空再開を申請した。このうち、デルタ航空はデトロイト、シアトルから上海浦東空港への毎日運航の承認を求め、ユナイテッド航空はサンフランシスコ、ニュージャージー州のニュアーク空港から上海浦東、サンフランシスコから北京への毎日運航の承認を求めた。

 しかし、北京当局はまだ2社の要求を認めておらず、6月3日、中国交通部は北京当局がアメリカの航空会社に米中定期便の再開を許可する時期を決めかねているとの公式通達を発表した。

 在米中国大使館は、米国政府の禁止措置にすぐには応じなかった。

(看中国記者・聞天清/翻訳・柳生和樹)