(イメージ:ネット動画のスクリーンショット)
5月12日、中国の鉄鋼企業「武漢鋼鉄集団(以下、武鋼と略称)」の施設で火災が発生した。現場で撮影された動画からは、施設が炎に呑み込まれるように見えるにもかかわらず、政府の公式報道はガスの「人為的な放出」による火だとデマを打ち消そうとしている。しかし住民の多くはこの解釈に対し懐疑的な見方を示している。
5月12日夜、ネット上でいくつかの武鋼火災の動画が投稿された。動画では、武鋼の施設のいたるところに火災が発生していることが見える。異なる角度から撮影された動画ではいずれも遠くから消防車のサイレン音が聞こえる。しかしアップロードされた動画はすぐさま削除された。
https://twitter.com/MingLi85/status/1260173045756559362
https://twitter.com/blue500000/status/1260231933033762816
中国の国内紙「楚天都市報」は現地住民の話を引用し、「当日夕方6時頃、S N Sグループで武鋼火災の情報が流れて来た」とし、1時間後に当住民が自宅に帰った後にも数キロ離れている武鋼の方面からは依然炎が見えていたという。
武鋼は夜8時頃火災の情報を否定する通達を公表した。武鋼は、「設備の電気系統の故障により(ガスの)人為的放出」を行ったため、「炎が見えただけだ」と示した。また、消防部門からも、これが「正常な放出」であり、ネットユーザーたちに騒がないようにと呼び掛けた。
政府側の公式発表に対し、「こんなに大火が出ているのに、『火が逸出』というか?みんなをバカにしているじゃないか」、または「共産党の話は句読点まで嘘で満ち溢れている!」など、ネット民から疑いの声がすぐにあちこち上がっていた。
さらに、武漢の肺炎封じ込め失敗を揶揄して「現時点、爆発は予防もコントロールもできる」といったコメント、や「炎から炎への誘発は確認されていない」といったコメントが見られた。
武鋼は湖北省武漢市の東に位置し、現在は宝武鋼鉄の子会社である。
(翻訳・Jerry)