ドイツを訪問中の金正恩(Flickr/driver Photographer CC BY-SA 2.0)
北朝鮮の最高指導者の金正恩 (キム・ジョンウン)氏の危篤状態のニュースが広まる中、中朝国境一帯に中共軍が集まっているとの情報がある。
ツイッターでは、4月26日から27日にかけて、中国・遼寧省瀋陽市から丹東市までの高速道路で、装甲車などを積んだ大型輸送車が数キロにわたって相次いでいるとの動画が多数拡散している。動画では数種類の戦車と装甲車が判明できる。報道によると、中国共産党政権は第78集団軍の30万人を緊急派遣し、鴨緑江(中国と北朝鮮の国境となっている川)のほとりに集結させたという。
看看我拍的一小段 pic.twitter.com/WKhLVbNglp
— 东方不胜 (@huaxia_ernv) April 26, 2020
また、ロシアも多数の地上部隊を中朝国境に向かわせ、緊迫した情勢に備えて介入する準備をしているとの情報もある。
4月15日、金正恩が祖父である金日成の生誕記念日に出席しなかったため、危篤の噂が拡散した。
また、韓国『中央日報』の4月26日の報道によると、韓国の国会外交統一委員会長が取材に対し、韓国の国会は一週間以上にわたり金正恩氏の健康状態に関する報告を受けておらず、異常な兆候が出た可能性があると明らかにした。以前、金正恩氏が心臓血管の手術を受けた可能性があるとも述べた。
ロイター通信は4月25日、3つの異なる情報源を引用して、中共政府は、金正恩氏の健康に対する提言をするため、4月23日に、中国共産党中央対外連絡部の高官が率いる医療専門家チームを平壌に派遣したという。金正恩氏の危篤状態の噂の証左になると多くのコメントは述べた。
また、中国鉄路瀋陽局集団公司は4月24日、北部の都市から丹東市と琿春市までの列車を3週間停止すると発表した。
RFA放送は、地政学的な必要性から、中共は北朝鮮に巨額の資源を投資したため、金正恩が死亡したら、すぐに金正恩の代わりに誰かを支援するだろうと北朝鮮に詳しい人物の話を引用して報じた。
アメリカ在住の時事評論家郭寶勝(グオ・バオシェン)氏は、金正恩氏の死亡や危篤状態は、北朝鮮と北東アジアの情勢に大きな影響を与える可能性があると述べた。
(看中国記者・苗薇/翻訳・常夏)