3月22日、米上院議員マルコ・ルビオ氏とトム・コットン氏及び共和党議員ジョー・ウィルソン氏は、アメリカ国内の教育機関で運営されている中国国営の教育機関「孔子学院」に関して、同学院が行う宣伝活動を制限することを目的とした「外国人による内政干渉を透明化する法律(the Foreign Influence Transparency Act)」を提出した。

共和党の議員達は、「この法律によって、孔子学院などの機関に対して、外国代理人登録法に定められた登録が求められることになる」と説明。さらに「外国人による内政干渉を透明化する法律」は高等教育法を補充する役割を担い、外国人から5万ドル以上の贈与や契約を受け入れた大学に対して報告義務を課すとされている。

「この法律は、米国内の外国政府の活動に、より透明性をもたらすことを目指している」と、マルコ・ルビオ上院議員は説明する。中国の国営教育機関である「孔子学院」は、アメリカ全土の高等教育機関に設立されており、その数は100校に上る。また、同学院は彼の地元であるフロリダ州にも設立されている。

コットン上院議員は、アメリカの教育制度における民主主義を守るため、同法案が必要であると強調する。「我々がキャンパス内で自由なスピーチと正直な議論を望むのであれば、自国の利益のためにアメリカを誘導しようとする他国の努力をより明らかにする必要がある」

彼はまた、「孔子学院のような団体に対しその活動内容を司法省に登録させ、また資金源の開示を求めることは、外国人によるプロパガンダ(政治宣伝)の悪影響を大学生に警告するために必要である」とも語った。

この法案の目的は、外国政府・大学・コミュニティ間の透明性を高めることであるとウィルソン下院議員は付け加える。「アメリカ人には、外国政府によって生み出されているプロパガンダを消費しているかどうかを知る権利がある」

アメリカの政治専門紙「ザ・ヒル(The Hill)」によれば、先月、ルビオ上院議員はフロリダの5つの学校に書簡を送ったという。同議員は「中国が積極的にアメリカの教室に進出しようとし、また国内外で研究や表現の自由を制限している点を考慮するならば、私は、孔子学院と貴校の協力は中止されるべきであると忠告したい」と、孔子学院について警告するとともに、同学院との共同プログラム中止を呼びかけた。

ルビオ上院議員はまた、同書簡において「孔子学院」は以前から中国共産党政府と関係を有しており、既に多くの教育機関が孔子学院との関係を断っていると指摘した。さらに、ルビオ議員は自由社会の中でなぜ彼らが問題であると強調した。

「孔子学院は中国教育省によって監督されており、彼らが定める中国の歴史・文化、また共産党政府によって承認された事柄のみを教えるように指示されている」

「我々の複数の調査によれば、チベットや台湾の地位、法輪功に関する問題、また1989年6月の天安門広場で起こった出来事や人権に関する話題は孔子学院では教えられていないことが明らかになっている」

(翻訳・木村秀実)