中共の「直-8」型エースヘリ(イメージ:Wikimedia Commons/Allen Zhao GFDL 1.2)
3月30日午後、中共の香港駐在部隊のヘリ1機が香港大欖郊野公園での飛行訓練中に墜落し、乗員4名が全員死亡した。香港駐在部隊は死傷者の詳細な情報や事故の詳細を公表しなかったため、世論では疑う声が上がった。墜落したのは中共のエースヘリ「直-8」型であるとの説もある。
香港メディアの報道によると、3月30日午後4時48分頃、中共の香港駐在部隊のヘリ1機が突然墜落し、いくつかの高圧電の送電塔を壊したことにより、近くの住宅が一度停電した。およそ十数台の中共の軍用車が現場に駆けつけ、「重たい雰囲気が漂っていた」と住民は話している。
4月1日、広州天河区岑村軍用空港の情報筋の話によると、墜落したのは「直-8」型輸送ヘリであり、機体番号は6304だという。この機種は中共が自慢に思っている「エースヘリ」だ。
中国人権民運情報センターによると、中共空軍の香港駐在部隊は広州天河区に位置する岑村軍用空港に格納庫があり、香港のデモ参加者を弾圧するために、去年12月からヘリ飛行隊を1個から3個に拡大配置した。そのうち2つの飛行隊が普段広州で訓練を行う。一つの飛行隊は軽型攻撃ヘリ8機と輸送ヘリ4機を含む計12機の編制である。
今回の事故は中共の軍隊が1997年から香港に駐在して以来、初となる墜落事故だ。香港政府31日の公告では、墜落の詳細を一切言及せず、死傷者やヘリの機種なども公表されていない。
一方、中共の「直-8」型輸送ヘリは去年10月にも墜落事故が起こった。当時の香港では「反送中」(中国へ強制引渡し条例を反対する)運動の最中であり、中国政府がまもなく軍隊を本土から香港へ送り込み鎮圧するという噂があちこち流れていた時期だった。
中国人権民運情報センター去年10月30日の記事によると、中共南部戦区第75集団軍「第121空中突撃旅団」(空挺部隊)が去年10月上旬に千キロも離れている湖南省溆浦県を「香港」と見立てた「香港突撃」演習を行った。当該「空中突撃旅団」の「直-8」型ヘリが広西省崇左市から出発し、800キロ先の湖南省溆浦県を突撃する途中、10月11日19時40分に山に衝突し墜落した。機内の11人が全員死亡した。
死亡した11人はパイロットの軍官3人と兵士8人だ。その軍官3人は事故の10日前に北京の建国記念日パレードを参加したという。
調べによると、現在中共は2つの「空中突撃旅団」を設けており、一つは中部戦区第83集団軍「第161空中突撃旅団」で、基地は河南省湯陰県にある。もう一つの南部戦区第75集団軍「第121空中突撃旅団」は、広西省崇左市及び湖南省溆浦県に基地がある。121旅団の崇左市基地から香港への距離は約690キロ、溆浦県基地から香港への距離は約720キロだ。121旅団が最新型の「直-8」型輸送ヘリを配属しているという。
(翻訳・Jerry)