(イメージ:YouTubeスクリーンショット)
新型コロナウイルスの影響で中国の企業活動は、春節(旧正月)から麻痺状態陥っていましたが3月に入り回復の動きが出ている。
中国大手IT企業のレポートによると、2020年3月17日時点の復工指数(企業活動再開指数)は、中国全土(香港・マカオを除く)で前週より5.8ポイント上がり69.95%に達した。
また、都市へ出入りする人数も増えており、済南市、西寧市、大連市、青島市などでは昨年同月比の7割程度まで回復した。
中国国家統計局の毛盛勇・国民経済総合統計局長兼報道官によると、「1月~2月の工業増加値は、前年同期比で13.5%減だった。企業形態別には、国有企業が7.9%減、民営企業が20.2%減、外資系企業(香港・マカオ・台湾を含む)が21.4%減だ。業態別には、採鉱業が6.5%減、製造業が15.7%減、電力・熱力・水関連が7.1%減だ。
商品別には、マスクが127.5%増、アルコール消毒類が15.6%増、冷凍肉が13.5%増、カップ麺が11.4%増だ。スマートウオッチも119.7%増、スマートバンドが45.1%増、半導体ディスクリートデバイスと集積回路も31.4%増だった。
2月25日までで、大型・中型の製造業企業の復興率は85.6%に達し、生産経営活動は正常に秩序を持って回復している」と会見で述べた。
マスクだとかカップ麺だとかを、ことさら強調していたが、詳細な産業面での数値を見ると、まさに総崩れである。例えば、産業の基盤である電力の生産量は、8.2%も減っている。
中国経済は、今後どうやってV字回復させていくかというより、どうやって止血するかという段階だ。しかもリーマン・ショックの時と異なって、世界同時不況に陥りつつあるため、すがる場所がないのではないかと分析している。