三峡ダム(イメージ:YouTubeスクリーンショット)

 中国長江中流域にある三峡ダムは、治水や発電を目的とし、中国の一大国家大プロジェクトだ。建設に17年を要し、2000億元(約3.1兆円)を費やした。その国家のプライドともいうべきダムが歪んできているというソーシャルメディア上の指摘を受け、共産党傘下のメディアが反論している。

ダムが決壊? グーグル衛星写真が物議を醸す

 三峡ダム崩壊疑惑は、あるツイッターのユーザーが投稿したグーグルマップの衛星写真から始まったという。投稿ではダムが曲がって、壊れそうに見えると指摘されており、この情報が中国国内のソーシャルメディアで拡散された。米国議会が出資する非営利ラジオ局、ラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、その後2007年から2018年のダムの写真を比べた画像が出回り、「深刻な歪み」があるなどと解説されていた。多くのメディアが現時点で三峡ダム崩壊説を深刻に受け止めてはいない。

 中国政府のプロジェクトなので、住民は不安で納得できなくでも何も言えない立場にある。