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 武漢肺炎ウイルス(新型コロナウイルス)の感染が拡大する中、イタリアは全土に移動制限措置を行った。ジュゼッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相は3月9日、北部地域に限定してきた移動制限措置を、10日から全土に拡大すると発表した。

 イタリア国内での新型ウイルスによる死者は、計463人になり、感染者数は9172人に上っている。この数はヨーロッパ諸国では一番多い国になる。

 9日夜の記者会見で、、コンテ首相は「(肺炎の流行の)レッドゾーンで取られた対策は現在、イタリア全土に拡大されてる」と述べる同時に、すべての公共イベントを禁止した。イタリア政府はすべての映画館・劇場・ジム・ディスコとバーに営業中止を命令する。冠婚葬祭とすべてのスポーツイベントも中止する。全国の中小学校と大学は4月3日まで閉鎖する。中国本土外で最も厳しく講じる対処策となる。

 『ガーディアン』紙によると、新しい制限措置は、6000万人以上に活動が制限され、仕事や緊急時しか外出できない事となる。このような制限措置はイタリアの脆弱な経済をさらに悪化させる恐れがあるという。

 台湾・元台南県知事蘇煥智氏のフェイスブックによると、イタリア・プラート県は、ミラノファッション業界の生産センターであり、大多数の紡績・縫製工場は中国・浙江省温州市出身者が支配しており、そのスタッフもほぼ温州出身者である。それらの温州出身者は中国本土に戻り旧正月新年を迎えた後、ウイルスをプラートに持ち帰った。ウイルス携帯者の数は多く、それに対するイタリアの準備は欠如しているため、流行の蔓延は制御不能になったという。温州は、武漢肺炎(新型コロナウイルス、COVID-19)の流行は深刻で、浙江省の都市の中に最も早く都市を閉鎖した市である。

 蘇煥智氏によると、イタリアはウイルスの発生源がプラートの温州出身者であることを知らないわけではないが、イタリアのファッションブランドの「Made in Italy(イタリア製)」は実は「Made in Italy by Chinese(在伊中国人製)」であることがブランドの価値に悪影響を及ぼすことをもっと心配しているため、この発生源を無視することにしたという。

(文・路克/翻訳編集・常夏)