近年、中国各地で抗議活動が頻発しており、その激しさも日に日に増しています。多くの市民はこれまでの忍耐から転じ、激しい反発を示すようになっています。

 最近、広州で注目を集めた事件が発生しました。ある露天商が「蜂蜜小面包(ハニーパン)」と書かれた箱を、電動バイクの後ろに積んで、街を走っていたところ、城管(都市管理部隊)に取り締まられ、双方の間で衝突が発生しました。商人は感情的になり、「もう生きられない」と叫び、棍棒を振り回して城管を追いかけ、その後逮捕されました。この事件は広く議論を呼んでいます。

 ビデオには、白いTシャツを着た男性が電動バイクに乗り、城管に取り囲まれる様子が映っています。城管は男性に「協力しろ」と要求し、膠着状態の中、男性は突然感情が爆発し、バイクから降りて棍棒を手に取り、バイクを押さえていた城管に向かって、打ちかかったのです。10月16日、広州市公安局天河分局は、10月12日午前8時ごろ、天河区先烈東路で人が棍棒で、他人を殴ったという通報を受けたと発表しました。警察は38歳の韋某を現場で制圧し、彼が無許可の露店販売を行い、説得に応じず、鉄の棒で天河区沙河街道弁事処の執行隊員2名を、負傷させたと報告しました。1名が軽傷、もう1名が重傷を負ったそうです。

 この事件は広範な議論を呼び起こし、ネットユーザーたちは次のようにコメントしています。「バイクと箱はこの露天商のすべての財産だ。城管が没収すると言えば、命がけで抵抗するのは当然だ」、「『もう生きられない』という言葉は心に響く。城管はなぜもっと人道的な対応をしないのか?小さな商人たちは生活のために働いているのであって、金儲けのためではないんだよ!」

 広東省は中国で抗議活動が最も頻繁に発生する地域とされており、最近も多くの衝突が発生しています。広州では多くの露天商が城管と対立し、多くの露天商が逮捕されました。また、湛江では村民が警察車両を包囲して、警察に圧力をかけ、逮捕された村民を釈放させました。東莞では、給料未払いの工場労働者が道路を封鎖して抗議し、弾圧を受けました。肇慶では、給料が数ヶ月も未払いとなっている街の清掃員がストライキを行い、ゴミが山積みとなる事態に至りました。

 ネットユーザーの報告によると、10月12日から13日夜にかけて、広州白雲区沙涌北大街の露天商たちは、2日連続で城管と衝突し、一時的に警察とも対峙し、多数の露天商が連行されたとのことです。動画には、露天商と城管が大規模な衝突を起こしている様子が映っており、警察がその場を警備している中、最後には多くの人が連行されました。

 10月15日、広東省湛江徐聞県承梧村では、政府の巻貝養殖禁止政策に対する抗議として、村民が警察車両を包囲し、連行された村民の釈放を要求しました。村民によると、事件当日の未明、数名の海警が村に潜入し、抗議に参加していた村民を逮捕しようとしましたが、村民がこれを発見し、警察車両を包囲して人質を取り、警察が村民を釈放するまで事態は膠着しました。

 村民たちは、巻貝養殖は彼らの主要な収入源であり、政府の禁止令が生活に深刻な影響を与えていると主張しています。

 同じく10月15日、広東省東莞市では、数百名の工場労働者が、会社による事実上のリストラに抗議して、集団で抗議活動を行いました。現場の動画には、労働者たちが工場内に集まり、会社に対して合法的な権利の保障を求める様子が映っていました。労働者によれば、会社は買収される可能性が高く、2ヶ月間の休業を発表したのは、労働者を自主退職に追い込んで、補償を逃れようとする策略だとのことです。

 10月12日から14日にかけて、広東省肇慶市南岸鎮の清掃員は、給料の遅延に抗議して3日間連続でストライキを行いました。清掃員たちは、給料が数ヶ月から半年も遅延していると主張しており、ストライキ期間中、ゴミが山積みとなり、悪臭が広がっています。ネットユーザーたちは「南岸鎮はすでに臭い街になっている」と嘆いています。

 さらに、10月9日、広東省東莞市の百名以上の労働者が、給料未払いに対して、集団で抗議活動を行い、道路を封鎖しましたが、警察により暴力的に弾圧され、複数の労働者たちが連行されました。労働者たちは、数ヶ月間給料を受け取れず、生活が困窮していると訴え、会社の責任者が行方不明となったことで絶望し、このような手段で権利を主張するしかなかったと話しています。

 広東省で頻発する抗議活動に対して、ネットユーザーたちは次のようにコメントしています。「広東は中国近代史における著名な蜂起の都市だ」「抗議しなければ、永遠に虐げられる」「庶民にはもう逃げ道がない。普通の生活さえできなくなっている」「公平・正義・尊厳・体面・自由を手に入れるために、戦うしかない!」

(翻訳・吉原木子)