中国では、10月の大型連休が1日から始まりました。例年通り、多くの人が旅行を選択しています。しかし、経済の減速や消費者信頼感の低迷に伴い、旅行業界の専門家は、多くの中国人がより経済的な国内旅行や近場の海外旅行を選び、航空券の値下がりを活用すると予測しています。
ロイター通信によると、北京の会社員である王欣さん(45、仮名)は、家族と一緒に車で揚州へ向かう予定だと言います。
「連休中は高速道路の通行料が無料なので、電車ではなく車を選びます。今の経済状況では、無駄遣いは避けた方が良いです。多くの人が失業していて、この年齢で私が失業したら、別の仕事を見つけるのは非常に難しいです」と王さんは述べました。
パンデミック前、王さん一家は東南アジアやアメリカでのバカンスを選んでいました。
統計データによると、中国国内航空券の価格は昨年同期比で21%安くなっており、国際線エコノミークラスのチケット価格は2023年比で25%、2019年比で7%の値下がりが見込まれています。日本、韓国、タイ、シンガポールなどが引き続き中国人観光客の主要な選択肢となっています。
中国の旅行予約サイト「トリップドットコム」が発表した『2024年国慶節旅行予測レポート』によれば、人気の航空券とホテルの平均支払額は昨年に比べて約2割減少していることが明らかになっています。
需要の低下と中国国内の航空会社との激しい価格競争により、英国航空やカンタス航空などの一部の外国航空会社は、今年中国へのフライトを削減または停止しています。フィリピンのエアアジアは今月、今年第4四半期までにマニラと中国間のフライトを停止する予定だと発表しました。同社のCEOは現地メディアに対し、2019年には中国が同社の乗客の30%を占めていたが、今年はわずか2%にまで減少したと述べています。
(翻訳・吉原木子)