台風13号は16日午前7時30分ごろ、強い勢力を保ったまま、上海浦東臨港新城の沿岸に上陸しました。これは1949年以降、上海に上陸した台風の中で最強のものとなりました。15日午後5時までに、上海市は37.7万人以上を緊急避難させ、避難した船舶は811隻に上りました。

 中国中央気象台によると、台風13号上陸時の中心付近の最大風速は42メートル毎秒に達しており、中心の最低気圧は955ヘクトパスカルでした。

 台風の影響により、上海浦東空港と虹橋空港の多くの便が欠航となりました。上海空港グループの発表によると、15日には台風の影響で両空港の運航能力が大幅に低下し、同日正午までに浦東空港では406便、虹橋空港(こうきょうくうこう)では210便が欠航となりました。当日の夜8時以降、両空港の全便が欠航となりました。虹橋空港と浦東空港は、長年にわたり中国の航空旅客数でトップ10にランクインしている重要な航空交通拠点です。

 さらに、無錫市の碩放空港(せきほうくうこう)も、16日午前0時から午後2時までの便の運航を停止すると発表しました。鉄道の運行も同様に影響を受け、江蘇、浙江、上海地域の多くの列車が遅延や運休となりました。

 台風の影響で、東シナ海では高波が発生し、上海や浙江省北部の沿岸海域でも高波が予想されています。中国メディア「浙江之声」によると、9月15日午前、舟山市の魚山島にある舟山グリーン石油化学基地で、1万人近くが緊急避難し、島内の50社以上の中小企業から9,000人以上の労働者が避難しました。

 一部の上海市民は、すでに防災対策を行い、非常食を備蓄し、電子機器やモバイルバッテリーを事前に充電して準備を整えています。

 上海市民の林さんは、メディアの取材に対して、「防災対策として、常温で保存できる食べ物や牛乳などを準備しました。水や電気が止まる可能性を考えて、懐中電灯やミネラルウォーターも準備しました。電子機器やモバイルバッテリーの充電も完了しています」と述べました。

(翻訳・吉原木子)