中国の学校で秋の新学期が始まったばかりですが、再び食品安全問題が発生しました。9月11日、河南省三門峡市義馬市第一中学校で大規模な食中毒事件が発生し、数百人の生徒が症状を訴え、病院に緊急搬送されました。この事件は、学校の食品安全に対する社会の広範な関心を呼び起こしています。

 ネット上で出回っている動画には、学校の門前に集まった焦った保護者や見物人で混雑し、救急車が何度も学校を出入りする様子が映し出されています。

 情報筋によると、食中毒の影響を受けた生徒は100人以上に上る可能性があり、多くの救急車が現場に駆け付けたといいます。一方、公式の発表によると、現時点で入院している生徒は11人にとどまっているとのことです。

 生徒たちは、「朝食の饅頭(中華風パン)は硬く、トマトと卵のスープは生臭く、卵が緑色に凝固していました。昼食の煮込み豚肉にはリンパ液が付いていました」と訴えています。また、学校は保護者からの差し入れや弁当の持ち込みを禁止しているとのことで、保護者や生徒の不満が高まっています。

 食品業界の関係者によると、「学校の食堂で食品安全の問題が発生する原因は、学校側がリベートを受け取っているからです。学校側はコストを極限まで削減しており、提供される食材の品質が非常に低いです。ある大学食堂では、500グラム3元(約60円)の肉を使っています」と暴露しています。

 義馬市当局は、9月12日午前10時時点で、腹痛や発熱の症状を訴えた11人の生徒の容態は安定しており、他の生徒たちも観察後、順次学校や自宅に戻っていると発表しました。

(翻訳・吉原木子)