2024年の初めから、中国各地で奇妙な現象が頻発し、広く注目と議論を呼んでいます。
9月1日の夜、湖南省常徳市漢寿県(かんじゅけん)の沅水(げんすい)大橋に大量の飛虫が現れ、大雪が降ったかのように短時間で橋の上を覆い尽くし、橋面が非常に滑りやすくなり、車両が制御を失い事故が発生しました。
ネット上で拡散されている動画には、無数の虫が空中を飛び交い、走行中の車にぶつかる様子が映し出されています。路面は真っ白になり、厚く積もった「虫の死骸」で覆われています。
動画の撮影者は、車両が虫の死骸の上を走行する際に滑りやすくなり、ブレーキが効かないと述べています。
8月28日の午後、杭州市蕭山区(しょうざんく)の川の一部が突然鮮やかな赤色に変わりました。ネット上で出回っている動画には、川の水が数十メートル先で徐々に正常な色に戻る様子が映されています。29日の朝、近隣の商店の店主はメディアの取材に対して、「28日に店の前の川が突然赤くなり、このような状況は初めて見た」と述べました。
現場付近の川岸は約100メートルにわたって封鎖されています。地元政府は29日の夜、汚水排出の兆候はなく、水質検査の結果、IV類水質基準に適合していると発表しました。現在、川の水は正常に戻り、魚類の死亡は確認されていません。
実際、2024年に入ってから、中国各地で川の水が赤くなる現象が頻繁に発生しています。広東省恵州市で5月20日、川の一部が赤色に変わり、魚類の死亡が確認されました。四川省アバ・チベット族チャン族自治州で5月30日、川の一部も異常な赤色になったことが確認され、地元住民に不安が広がりました。多くのネットユーザーはこれに対して懸念を表明し、中にはこの現象を「終末の兆し」と形容する人もいました。
同時に、空の異変も頻繁に目撃されています。8月18日の夕方、四川省成都市民の王さんは病院の11階で、空に7つの太陽が同時に現れる奇妙な現象を目撃しました。動画には、これらの太陽が一列に並び、その中で一つが特に明るく輝いている様子が映っています。同じ日、遼寧省瀋陽市でも、空に2つの「月」が出現する現象が10分ほど続き、目撃者を驚かせました。
このような空の異変は、近年中国で頻繁に目撃されています。四川省遂寧市などで7月26日、3つの太陽が現れる奇景が報告されました。2023年と2022年にも、四川省や北京市で4つ、3つ、あるいは2つの太陽が現れることが確認されています。
8月26日には、河北省邯鄲市のネットユーザーが、雲の上を歩いているような人影を撮影しました。動画には、厚い雲の上を高速で移動する巨大な人影が映されています。ネットユーザーの中には「もし本当なら、その人は数十メートルの高さがあり、その速度は飛行機並みだ」と冗談交じりに語る人もいました。
さらに、8月29日には、北京天安門広場の上空に蜃気楼が現れたとの報告がありました。ネット上で出回っている動画ははっきりとはしていませんが、車内で撮影していた人々が「本当に蜃気楼が現れた!」と興奮気味に叫んでいました。
これらの現象は、今年上半期にも中国各地で頻発していました。4月20日の夜、北京の空に高速で移動する発光物体が出現し、UFOと疑われる光の柱が目撃されました。1月には、北京で発光する「雲状物」が高速で移動する様子が捉えられ、多くのネットユーザーがこれをUFOと考えました。
同じ4月20日の夜、未確認発光体が北京の開発中の空地に落下し、落下前に色を変えながら光を放ちました。3月には、中国全国人民代表大会の初日の未明に、北京の夜空に巨大な火流星が2つ出現し、爆発して眩しい緑色の光を放ち、夜空を一瞬にして明るく照らしました。
4月15日の未明には、武漢で1時間にわたって血のように赤い空が現れました。21日の夜には、浙江省温州市の夜空が赤色に染まり、黒龍江省チャムス市では「血の日」が確認されました。4月22日には、江蘇省南京市と山東省煙台市の空に血のように赤い太陽が出現しました。
4月19日、広東省清遠市では豪雨の中で空が緑色に変わり、その直後に一瞬で真っ黒になり、昼間が夜のようになりました。同月22日の夜には、河北省承徳市の空が奇妙な緑色に染まりました。これらの頻発する奇異な現象に対して、ネット上では熱烈な議論が巻き起こっています。「これらの現象は大きな出来事の前兆ではないか」と推測するネットユーザーがいれば、「近年発生したこれらの奇異な現象は、過去数百年に比べてもはるかに多い。中国で天変地異のような大変動が起こるのではないか」と懸念するネットユーザーもいます。
これらの異変は、2024年の中国に神秘と未知をもたらし、国民の間に不安と好奇心を巻き起こしています。科学的な説明が時に信じ難いものとなることもありますが、これらの現象は確かに人々の心に深い印象を残しています。
(翻訳・吉原木子)