河北省秦皇島市(しんのうとうし)は20日、豪雨に見舞われ、市内全域が深刻な浸水状態に陥りました。市内の多くの場所で水深が1メートルを超え、多数の車両が水中に取り残され、一部の車両は洪水に流され、市内の交通は完全に麻痺しました。

 ネットユーザーが投稿した動画では、街の道路が激しい洪水に覆われており、その強力な勢いで多数の車が流される様子が映っています。白い乗用車が洪水に飲まれ、最終的には前方で立ち往生した他の車に阻まれ、いくつかの車が押し合っていました。別の動画には、洪水が非常に激しく、車だけでなく冷蔵庫などの物も浮かんでいる様子が映し出されています。

 20日午後4時頃、秦皇島市政府関係者は、市内で最も深い場所で水深が1メートルを超え、多くの車両が洪水に流されたと語りました。一部の地域では、単に水が溜まっているだけでなく、多くの車両がエンジン停止により重なり合い、水位が下がるまでこれらの車両を引き揚げることができず、交通の復旧が遅れているとのことです。

 地元の住民は、「一晩中の大雨で、秦皇島がまるで水の都のようになりました。多くの車が水に浸かり、浅い場所では膝まで、深い場所では腰まで水が浸かっていました。救助隊も掘削機も見当たらず、政府が何をしているのか全くわかりません」、「市内だけでなく、開発区も浸水しました。午前中の雨は特に激しく、今年最大の豪雨でした。川の水位が上昇し、溢れ出したため、友人の職場は洪水対策に追われていました。送られてきた写真には、道路上の車が完全に水没している様子が映されており、とても恐ろしい光景でした」と語りました。

 秦皇島市気象局は20日午後5時11分、豪雨の赤色警報を発表し、今後24時間以内に降雨が続くと予測しました。青龍県東部、海港区、北戴河区(ほくたいがく)の累積降水量は200ミリを超え、1時間あたりの降水量は20~40ミリ、一部の地域では70ミリ以上に達しました。

(翻訳・吉原木子)