中国の不動産市場は低迷しているにもかかわらず、各地での強制立ち退きは依然として続いています。ネット上では、暴力的な強制立ち退きの動画が次々と公開されており、その中の一つの動画では、河南省漯河市の武術学校の学生が公安の制服を着て、強制立ち退きの現場で「秩序維持」にあたっている様子が映っています。
ネット上で出回っている動画によると、河南省漯河市臨潁県商橋武術学校の校長の息子が11日、大勢の学生を率いて、漯河市西城区胡荘村で公安を装い、村民の家屋の強制立ち退きに参加し、村民を負傷させたとのことです。
地元の村民によれば、公安を装った学生は数百人に及び、全員が十代の学生で、一日の報酬は100元にも満たないとのことでした。
ある村民は、「こうした良心を失った行動に参加することで、彼らの価値観は完全に歪んでしまった。これを見た親たちは一体どんな気持ちになるのか」と語りました。
現場の動画では、十代の子供たちが公安の制服を着て、顔を隠すためにマスクをしている様子が映っています。中には戸惑いを見せながらも、興奮している学生もいました。別の動画では、村民と強制立ち退きの人々との間で衝突が発生し、複数の村民が負傷しました。公安を装った学生たちもその衝突に参加しました。
多くのネットユーザーが地方当局と関与した武術学校を非難するコメントを寄せています。「たった100元の報酬で、学生を悪事の共犯者に仕立て上げるとは」、「中国共産党の統治下では、このようなことが非常に一般的だ」などの声がありました。「私が学生の時も、バスで学校に連れて行かれ、一人50元をもらったことがある。中国ではよくあることです」との体験談も投稿されています。
(翻訳・吉原木子)