最近、江蘇省蘇州市の日本人学校の外で、日本人母子ら3人が男に刃物で切り付けられた事件が発生しました。この事件で、凶悪犯を阻止し重傷を負った中国人女性の胡友平さんが亡くなりました。蘇州市政府は彼女の義挙を称え、「見義勇為(正義のために勇敢に事を行なう)模範」の称号を追授しました。在中国日本大使館は、半旗を掲げて哀悼の意を表し、彼女の勇気と優しさが広く中国の人々を代表していると述べました。中国のネットユーザーは彼女を偉大な中国女性として称賛しました。
蘇州市公安局は27日夕方、1969年生まれ、姑蘇区在住の胡友平さんが、6月24日に蘇州高新区塔園路新地中心バス停で凶悪犯がナイフを持って襲いかかるのを目撃し、直ちに身を挺して犯人を阻止しようとしたところ、数回刺され、救命措置が施されたものの残念ながら命を落としたと伝えました。市政府は胡友平さんに「蘇州市見義勇為模範」の称号を追授しました。
在中国日本大使館は、6月28日午前10時頃に公式ウェイボーで半旗の動画を投稿し、「日本の母子を救おうとした中国人女性が亡くなった」とのタグを付けました。文中には「胡友平さんが救命措置の甲斐なく亡くなられたことに深い悲しみを感じています。胡友平さんはその身を挺して無辜の婦女子を守りました。その勇気と優しさは広く中国の人々を代表していると信じています。ここに胡さんの義挙に敬意を表し、安らかにお眠りください」と書かれています。
中国のネットユーザーは胡友平さんを「偉大な女性」、「正義の中国女性」、「市民の英雄」と称賛し、「日本人であろうと中国人であろうと、救うために勇敢に命を捧げた」とのコメントが寄せられました。
6月24日の午後、蘇州市高新区塔園路新地中心バス停で刃物による傷害事件が発生しました。30代の日本人女性とその息子がもう一人の子供を待っていたところ、最近蘇州に来た周容疑者に刺されました。胡友平さんは凶悪犯を阻止しようとした際に負傷しました。現場の目撃者によると、胡友平さんは最初に犯人を引き留め、背後から抱きついたところ、周容疑者は反撃して彼女を刺し、倒れた後もさらに刺し続けたと言います。目撃者は、当時周容疑者が阻止されなければ、さらに多くの人が負傷していた可能性があると述べています。
(翻訳・吉原木子)