6月21日、洪水が引いた後の中国広西省桂林市は、まるで戦場のような光景でした。道路は泥まみれで、街角には浸水した家具や物品が散乱し、車両も汚泥に覆われていました。多くの市民が突然の洪水で全てを失い、これからの生活に不安を抱いています。

 「民宿を開業してからわずか1か月半で、ようやく商売が軌道に乗り始めたところで、洪水が来た」と、桂林市の民宿経営者の李さんが話しました。

 李さんの民宿は、桂林市七星区福隆園にあり、近くには漓江が流れています。この地域には多くの民宿が立ち並んでいます。6月19日から始まった大洪水の影響で、これらの民宿の一階はほぼ全てが水に浸かってしまいました。洪水が引いた後、街角には浸水したマットレスやソファ、布団などが山積みになっていました。

 桂林市の別の民宿経営者の鄭さんは、5年前に自宅の別荘を改装して民宿を開業しました。一階はフロントと客室、二階と三階は客室のスイートルームになっています。しかし、今回の洪水で一階が水に浸かってしまいました。洪水が引いた後、鄭さんは浸水した床やベッドを見て、胸が締め付けられる思いだったと述べました。

 「この民宿には300万元以上を投資して、5年間運営してきました。昨年からやっと商売が順調になってきたのに」と、鄭さんはインタビューの中で何度も声を詰まらせながら話しました。

 洪水後、桂林の多くのネットユーザーがSNSで不満を訴え、この突然の大洪水が家を壊し、全てを失ったと投稿しています。

(翻訳・吉原木子)