中国気象局によると、6月13日から19日にかけて、中国広西チワン族自治区で持続的な豪雨から特大豪雨に見舞われました。今回の豪雨は、範囲が広く、持続時間が長く、累積降雨量が多く、極端な気象条件を持っているのが特徴です。その中でも、桂林の漓江は1998年以来最大の洪水を記録しました。

 強い降雨の中心は主に桂林、賀州、柳州の3市に集中し、平均面降雨量はそれぞれ323.7ミリ、249.8ミリ、210.4ミリに達しました。桂林市の興安、永福、霊川の3県では特大豪雨が繰り返し発生し、7つの郷鎮では累積降雨量が700ミリを超え、最大降雨量は興安県溶江鎮の945.5ミリでした。

 この豪雨の過程で、桂林市の38の気象観測所の24時間降雨量が建設以来の記録を破りました。6月19日午前9時40分、柳州水文センターが洪水情報を発表し、柳江柳州水文観測所で洪水水位が86.3メートルに達しました。

 中国気象局によると、19日午後5時時点で、桂林観測所の水位は148.55メートルに上昇し、1998年の漓江特大洪水の148.4メートルを超え、警戒水位を2.55メートル超過し、1998年以来最大の洪水となりました。桂林市は19日に防汛(洪水対策)二級対応を開始しました。ネット上で出回っている動画では、桂林の中心街が一面水浸しで、通りには急流が流れている様子が見られました。桂林駅はすでに浸水し、待合室は大規模な水たまりができ、多くの旅客が水の中を歩いていました。

 漓江のほとりにある有名な観光地象鼻山では洪水に見舞われました。一部のネットユーザーは、洪水の浸食により象鼻の形が破壊されるのではないかと心配しています。

 桂林市の多くの道路が浸水し、閉鎖されました。複数の観光地も閉鎖を余儀なくされ、多くのバス路線が運行を停止し、多くの学校が休校を通知しました。

 動画によると、桂林市の漓江橋下にある「六匹馬」観光地はすでに完全に洪水に覆われ、識別できなくなっています。

 桂林交通局は19日、5つのバス路線が運行を停止し、21のバス路線が迂回または短縮運行することを通知しました。

 桂林市七星区に住む汪さんは、メディアの取材に対し、彼が住む漓江の支流小東江の近くの一階の店舗がすでに洪水に浸水し、周辺地域が停電していると述べました。

 別の住民の林さんは、彼が2008年に桂林に来て以来、これほどの豪雨は初めてだと述べました。「中心街は地形が低いため、至る所に水が溜まっています。今は周辺地域でしか活動できず、中心街には行けません。最も深い場所では、水が胸の高さにまで達しています。」と林さんは語りました。

 また、七星公園の側門付近の道路は半身の高さまで浸水しており、多くの小中学校が19日の午前中に次々と休校を通知しました。

(翻訳・吉原木子)