今年の夏に入って以来、河南省、山東省などの華北平原地域で大規模な高温現象が発生しました。気温が非常に高く、外出するのがほとんど不可能なほどです。
さらに、高温により河川の水位が著しく低下し、特に信陽市近辺の河川では断流現象が発生しています。河川が干上がり、田んぼの土壌がどこも干ばつ状態にあります。農民たちは作物が水不足で枯れるのを防ぐため、炎天下でポンプを持ち運び、灌漑を行っています。
「中国の穀倉」と呼ばれる河南省では、この時期に小麦の収穫は終わっていますが、高温はトウモロコシやピーナッツなどの作物の播種に大きな影響を与えています。種子は干ばつの条件下では発芽しにくいため、農民たちは河川の水を運んで土地に灌漑しています。しかし現在、河川の水が干上がっているため、井戸から水を汲み上げるしかありません。一部の農民は、百キロ以上もある吸い上げポンプを家から田んぼまで運ぶことさえしています。その苦労がよくわかります。とはいえ、効果は限られています。持続する高温のため、タイムリーに灌漑を行っても水分が長く保てず、雨が降らない限り、灌漑を繰り返す必要があります。
ネットユーザーが投稿した写真には、田んぼの土壌が干ばつのためにひび割れている様子が映っています。また、信陽市の地元ネットユーザーは、貯水池の水が底をついていること、井戸の多くも枯渇していることを明かしています。
さらに、現在の中国農村には、若い労働力がほとんど働きに出ているので、水を運んで灌漑を行うのは主に高齢者です。このような天気は、小麦の収穫を終えたばかりの高齢者にとって非常に大変です。
山東省の状況も深刻です。沂蒙山地域の住民が投稿した動画では、現地で半年以上雨が降っておらず、河川が干上がっていると述べています。
現在、沂蒙山の桃がまもなく成熟期を迎えますが、長期間の干ばつのために桃に影響が出ています。果樹農家は桃への影響を最小限に抑えるために、常に灌漑を続けるしかありません。
さらに、ネット上に流れている写真によると、長期間雨が降らず、土地が干上がり、希望が見えないため、多くの地元農民が集まり、天に祈りを捧げて雨を乞う光景が見られます。
北方が干ばつに見舞われている一方で、中国南方の一部地域では大規模な持続的降雨が発生し、雨量が多すぎて洪水被害が生じ、住民の家の中は湿気でいっぱいです。
中国水利部の発表によると、6月11日から15日にかけて江南、華南、西南部などで強い降雨が予想されるとのことです。降雨の影響で、江西省、浙江省、福建省、広西自治区、広東省、湖南省などの省の多くの河川で水位が明らかに上昇し、一部の中小河川では洪水が発生する可能性があります。
(翻訳・吉原木子)