中国の不動産市場が悲鳴を上げています。住宅価格が下落し続け、一夜で30万元を失った人もいます。住宅だけでなく、北京や上海のオフィスビルの賃料も大幅に下がっています。

 ネット上で出回っている動画によると、山西省忻州市のある住宅地では、住宅価格が一気に1平米あたり5000元に下がり、既に購入していた住民が一夜で30万元の損失を出し、返金を要求しているとのことです。

 動画では、販売センターと思われる場所に大勢の住民が集まり、現場は混乱していました。ある住民はカウンターを叩きながら「金を返せ!」と叫んでいました。

 中国の大都市の新築住宅価格は11ヶ月連続で下落しています。中国国家統計局のデータによりますと、今年4月の住宅価格は前月比0.6%減少しました。二級、三級都市の住宅価格も同様の下落幅を示しています。中国では住宅価格だけでなく、オフィスビルの賃料も下落しています。

 日本不動産研究所が発表した世界15都市のオフィス賃料調査結果によると、賃料の下落率が最も大きかったのは上海で2.3%の下落、次いで北京が1.4%、香港が1.3%の下落になったとのことです。

(翻訳・吉原木子)