日本の企業に勤務している中国人女性社員である張一文氏は最近、彼女の中国国内にいる母親が法輪功を学習しているために当局に連行され、行方不明になっていることを知りました。
令和6年4月11日の午後1時ごろ、陝西(せんせい)省 宝鶏(ほうけい)市の公安警察は、法輪功学習者である柴秀芳(さい・しゅうほう)氏の自宅に対して、違法な家宅捜索を行いました。その際、柴(さい)氏の自宅で法輪功の学びを共にしていた、張一文氏の母・王乖彦(おう・かいげん)氏など4人が拉致されました。
張一文氏は、「警察は母の携帯電話を没収し、現在まで母と連絡が取れない状態です」と語っています。王乖彦氏は今年61歳で、1998年から法輪功を修煉しています。張一文氏によると、母親は修煉を始める前はお金に非常に細かい性格でしたが、修煉後は心が穏やかになり、重度の心臓病も治り、お金に対する執着もなくなりました。「ある日、ある人がオートバイで母親にぶつかったが、相手は逆にお金を要求してきた。その際、母親は持っていたお金を全て相手に渡した。母は、相手が本当に困っているかもしれないと言った」と張一文氏は述べています。
1999年から現在までの25年間、王乖彦氏は何度も違法に拘束され、刑務所に入れられてきました。張一文氏は、「中国にいた時は、警笛の音を聞くだけで神経が張り詰めて、母が捕まるのではないかと恐れていた」と語りました。
5月28日の午前10時、張一文氏は神奈川県逗子市議会議員の丸山治章氏や日本社会の多くの善良な人々と共に、在日本中国大使館の前で、中国政府に対して法輪功への迫害を直ちに停止し、王乖彦氏の即時釈放を求める呼びかけを行いました。
(翻訳・吉原木子)
附「忠告書」原文:
忠告書
われわれは、中国における臓器移植を考える会である。カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏らの調査によると、中国で監禁された法輪功学習者から臓器収奪が行われ、年間6万から10万件の違法な臓器移植が行われていることが明らかにされた。
また、旧ユーゴスラビアの国際戦犯法廷でスロボダン・ミロシェヴィッチ元セルビア大統領の起訴を率いたジェフリー・ナイス卿を判事団長として、英国ロンドンで開かれた「中国(臓器収奪)法廷」は、「中国において臓器移植のために無実の囚人が殺害されることが続いており、その主な犠牲者は法輪功学習者である」とし、中国は法輪功学習者及びウイグル人に対して、「人道に対する罪」を犯していると結論付けている。
さらに、国連特別報告者と専門家が、法輪功学習者やキリスト教徒などの良心の囚人、そしてウイグル人、チベット人、イスラム教徒などの少数派からの臓器収奪に非常に危機感を募らせていると声明を発表し、昨年8月末には、バチェレ国連人権高等弁務官が中国・新疆で「深刻な人権侵害があった」と報告した。
そして、令和6年4月11日の午後1時ごろ、陝西(せんせい)省 宝鶏(ほうけい)市の公安警察は、法輪功学習者である柴秀芳(さい しゅうほう)氏の自宅に対して、違法な家宅捜索を行った。その際、柴(さい)氏の自宅で法輪功の学びを共にしていた、張一文氏の母・王乖彦(おう かいげん)氏など4人が拉致された。これらの事実を踏まえ、中国政府に次のことを強く求める。
被害者の大半を占める法輪功学習者、また、キリスト教徒やイスラム教徒、そして、ウイグル人やチベット人などの民族を含む中国で拘束されている全ての少数派への弾圧や監禁、虐待を今すぐ中止し、人権を守ること。少数民族の持つ固有の言語や文化、歴史を保持すること。再教育機関と称する大規模な強制収容所に収容されている全ての人を今すぐ開放すること。強制臓器収奪をやめること。法輪功学習者への迫害をやめ、張一文氏の母・王乖彦(おう かいげん)氏など、今回強制収容した4人を無条件で即時に釈放すること。
国連の常任理事国として、人権を尊重し誰からも尊敬される立派な国になるにはどうしたらいいのか自分たちの良心に問いかけ、自分たちの家族に問いかけ、自分たちの頭で考えることを求め、日出ずる国より日没する国へ忠告する。
令和6年5月28日
中華人民共和国 習 近平 国家主席 殿
SMGネットワーク、中国における臓器移植を考える会
会長 逗子市議会議員 丸山治章
SMGネットワーク事務局長 根本敬夫
張一文
澤岡楊子
今野香