イギリス紙《フィナンシャル・タイムズ》は最近、中国当局は公式文書を通じて、人工知能を訓練し、「習近平思想」を反映したチャットボットを導入しようとしていると報じました。このチャットボットはChatGPTの競争相手となるだけでなく、中国社会の言論を厳しく管理するためのものです。
中共中央ネットワークセキュリティと情報化委員会傘下の雑志である「中国網信雑誌」は最近の記事で、中国初のネットワークセキュリティと情報化研究の「大型言語モデル」(LLM)のアプリケーションが正式に稼働し、内部で使用されていることを報じました。このアプリケーションは、インテリジェントな質問応答、記事の要約、中英翻訳などの機能を備えています。
記事によれば、この大型言語モデルのコーパスは「習近平新时代中国特色社会主義思想知識庫」を含む7つの専門知識庫から成り立っており、そのコーパスの専門性と権威性がAI生成コンテンツの専門性を保証しています。
フィナンシャル・タイムズは、中国政府が「習近平思想」をトレーニング対象としたチャットボットを導入しようとしていると報じ、この言語モデルを「Chat Xi PT」と呼んでいます。このモデルは、Open AIのChatGPTと競争するだけでなく、当局がこれを利用して、中国社会の言論を厳しく管理するためのものです
フィナンシャル・タイムズが調べた資料によると、このチャットボットの大量の訓練材料は、中共政府の法規、政策文書、公式メディアの報道、公式出版物から来ています。これらの材料の中、約8万6314箇所で習近平が言及されており、その中には「私たちは習近平同志を核心とする党中央の周りにより緊密に団結しよう」といった表現が含まれています。
(翻訳・吉原木子)