中国浙江省宁波市のネットユーザーが最近、シンガポールの銀行と通話しただけで、全ての銀行カードとAlipayが凍結されました。
この浙江省のネットユーザーは、「4月4日の午後、自宅で国内の携帯電話を使って、シンガポールのUOB銀行と仕事の話をしていた。約1時間後に、警察から電話があったが、私はそれに気づかず出なかった。その後、友人がウィーチャットで私に連絡し、警察が私を探していて、電話に出なければ、他の友人に連絡すると言っていると教えてくれた」と微博に投稿しました。
その後、このネットユーザーは警察に連絡し、シンガポールに電話したのは仕事の話であり、どうして自分の連絡先、友人や家族の連絡先までもあるのかと質問しました。警察は、電話詐欺にあった人がいるため、全てはあなたのためだと説明し、電話を切りました。
同日の夜、同ネットユーザーは外出して支払いをしようとした際、自分の全ての銀行カードとAlipayが凍結されていることに気づきました。
このネットユーザーが遭遇した件は、多くの人々の関心を集めました。「私も宁波出身で、同じ地区で、同じ問題に遭遇した」、「私たちは皆、裸で生きている。プライバシーはまったく守られていないし、私たちのプライバシーを守る法律もない」といったコメントが寄せられました。
時事評論家の蔡慎坤氏はXに、「考えれば考えるほど恐ろしい。これは将来、中国人が普遍的に直面する現実の問題であり、このような出来事は孤立したものではない。警察署が人の財産や行動すら制御できる権力を持っている。さらに考えれば、現在積極的に推進されているデジタル通貨によって、将来は全ての人の行動を直接制御できるようになるだろう。デジタル化された北朝鮮のようだ」と投稿しました。
(翻訳・吉原木子)