3月27日から、中国の北部は今年3回目の砂嵐に見舞われました。影響範囲は広く、北京や内モンゴルを含む13の省に及びます。北京は強風と砂塵のダブルパンチを受け、内モンゴルの多くの地域でも赤色警報が発令されました。

 中国中央気象台は3月27日に豪雨の青色警報、強風の青色警報、砂嵐の黄色警報を発令しました。今回の黄砂の主な影響は27日から28日まで続き、内モンゴル、甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省、山西省、北京、天津、河北省を含む北部の10以上の省に及びます。これらの地域では黄砂や粒子状物質が発生し、内モンゴル中西部の一部地域では、強い砂嵐が発生しました。

 3月27日の午前11時以降、内モンゴルシリンゴル盟ソニド右旗で強風と強い砂嵐が発生しました。11時40分までに、最大風速は28.4m/s(10級)に達し、最小視界距離は88メートルにまで低下しました。ソニド右旗気象局は11時51分に砂嵐の赤色警報を発令し、操業停止、休校、運休を含む緊急措置を取りました。

 地元の牧民は、「砂嵐は毎年あるが、今回は特にひどかった。砂嵐は26日の夜から始まり、27日の朝9時まで続き、ますます強くなっている」と述べました。

 27日の午前中、内モンゴルフフホト市武川県、エレンホト市、ソニド右旗などの地域でも強風と砂嵐が発生しました。内モンゴル包頭市では、視界が極めて低下し、玉突き事故が発生しました。内モンゴルの多くの地域で赤色警報が発令され、強風と砂塵の天気が続くことが予想されます。

 砂嵐は北東地域にも影響を及ぼしました。ある気象専門家は28日、微博(ウェイボー)でモンゴルのサイクロンの影響を受け、東北地域、内モンゴル東部、北京、天津、河北地区で強風が観測され、西北風/西風が砂塵を北東と華北にもたらしたと指摘しました。観察データによると、今回の砂嵐は東北地域に入り込んだ黄砂の量が大きく、広範囲に影響を及ぼし、ハルビン市のPM10指数はいずれも1500を超え、非常に深刻なレベルに達しています。

 中国メディア「新京報」3月27日の報道によると、北京は砂嵐の脅威にさらされ、最低視界距離が約5キロメートルまで下がる可能性があるとのことです。

 あるネットユーザーが飛行機の中で砂嵐が北京に迫る様子を捉えました。動画では、砂嵐が空を覆う様子を映しています。

 これに対して、一部のネットユーザーは、「『砂嵐』という名前だけで、野性と不安を感じられる」、「朝、家の中が土の匂いでいっぱいになり、鼻が詰まってもそれが分かるほどで、床が土で覆われている」とコメントしました。

 北京市生態環境監視センターによると、3月28日の朝6時までに、北京市の空気質指数は500に達し、汚染レベルは6級に上がり、重度汚染の基準に達しました。現在、空気中の主な汚染物質はPM10です。

(翻訳・吉原木子)