最近、中国で中国の一部の学生が「反党キャンプ」に参加したとして、当局に摘発され、その中の一人である大学院生である梁燕(仮名)さんが自殺に追い込まれ、救出された後に家族と共に行方不明になりました。この事件は世間の大きな注目を集めました。詳しい情報を持つ人が大紀元に事件のさらなる内幕を明らかにしました。
梁燕さんの叔父である王方学(仮名)さんは2月25日にネット上に、「北京中医薬大学の女子学生が教職員委員会によって迫害され、母親が警察に届け出た後に行方不明になった」という記事を投稿しました。同記事によると、1月24日の午後3時、北京中医薬大学の大学院生である梁燕さんは「走正道、行遠路(正しい道を歩み、遠くへ行く)」という愛国キャンプに参加したことで、3人の教職員委員会の責任者によって、不当に尋問されました。彼らは梁燕さんが反党活動に関与したとし、彼女の行動やSNSの記録を把握していると脅し、他の参加者のリストを提供するよう要求し、党籍を剥奪すると脅しました。
梁燕さんは2月5日、ウィーチャットのモーメンツに「最近疲れて休みたい」と投稿しました。同日午後15時30分頃、梁燕さんは薬を飲んで、手首を切り、自殺を図りましたが、幸い家族によって発見され、病院に急いで搬送されました。
その後、学校側や教職員委員会からは何の反応もありませんでした。梁燕さんの母親が警察に通報しましたが、受理されませんでした。2月22日、梁燕さんの母親と彼氏は連絡が取れなくなり、同時に梁燕さんも行方不明になりました。2月27日、王方学さんも自宅で警察に連行されました。
公開された資料によると、「走正道、行遠路」キャンプは2005年から始まり、すでに10年以上続いており、中国共産党中央軍事委員会政治工作部の賈雪陽(仮名)副主任の指導のもとで行われています。同キャンプは3月2日に声明を発表し、梁燕さんの遭遇した件に同情を表明し、反党であるとことを否定しました。
同キャンプに参加した北京大学卒業生の黎明(仮名)さんは大紀元に、「このキャンプは公には習近平を支持していると宣言しているが、実際には公式のプロパガンダに従って毛沢東を賞賛しており、多くの学校で学生たちに人気がある。当局はこれに非常に敏感で緊張しており、彼らを密かに監視している」と暴露しました。
黎明さんはまた、「中国では、たとえあなたが反対意見を持っていなくても、共産党や習近平を支持していても、当局があなたをコントロール下に置けないと感じたら、抑圧される」と強調しました。
(翻訳・吉原木子)