中国から輸入された粉唐辛子がこのほど台湾で発がん性物質の「スーダンレッド」が検出されたため、台湾の多くの県や市の学校で使用禁止となっています。

 中国から輸入された粉唐辛子から「スーダンレッド」が検出されたことを受け、台湾新北市は6日、学校の給食で粉唐辛子やカレー粉などの調味料の使用を一時停止すると発表しました。台北や基隆、桃園など13の県と市でも対応が続いています。

 中華民国(台湾)衛生福利部の薛瑞元(せつ・ずいげん)部長は、「事件の原因は中国から輸入された粉唐辛子からスーダンレッドを検出していたことだが、台湾人が辛いものを食べるのは一般的であり、輸入を全面禁止することは不可能で、現在、国内の生産量は市場需要を満たすには不十分で、適宜対応する必要がある」と述べました。

 薛瑞元部長はまた、「不合格の商品が検出された場合は、返送または破棄するが、検査で合格したものは市場に入れる必要がある。そうでないと国内市場に不足が生じ、国民に不便をもたらすことになる」と述べました。

 複数の県市が栄養給食で粉唐辛子やカレー粉などの調味料の使用を一時停止することについて、薛瑞元部長は、「子供たちがあまり辛い物を好んでいないため、地方政府の選択を尊重する」と述べました。

 中華民国衛生福利部食品薬物管理署は6日、中国から台湾に輸入した粉唐辛子から「スーダンレッド」が検出されたことに対応するため、規定に合致しない粉唐辛子の取り締まりを強化すると発表しました。

(翻訳・吉原木子)